米大統領選挙、仮想通貨業界の寄付総額が前例のない規模に 企業献金の半分を占める勢い

仮想通貨企業の選挙寄付

パブリック・シチズンの21日付けのレポートによると、米国の暗号資産(仮想通貨)企業は2024年の米大統領選挙に向けて、1億1900万ドル(約170億円)以上の寄付を行った。パブリック・シチズンは、米国の非営利消費者支援団体。

この金額は、2024年大統領選期間中に行われた企業献金全体(2億4800万ドル)の48%を占めており、仮想通貨業界が政治的影響力を拡大しようとする試みを示している。

主要な献金企業としては、コインベースとリップル社が挙げられ、彼らは主にフェアシェイク(Fairshake)という超党派のスーパーPACに約1億ドルを寄付した。

仮想通貨業界による直接的な選挙支出の規模は前例がない。企業による大規模な政治献金が可能となった2010年以降、企業の選挙献金額で首位に立っているのは化石燃料業界であり、この14年間で1億7600万ドルを寄付してきた。

化石燃料企業の寄付は長年にわたり米国の政治と政策形成に大きな影響を与えてきたが、仮想通貨企業は2024年のわずか1年間で、化石燃料企業の14年分に迫る金額に至っている。

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仮想通貨企業と寄付先一覧

企業名 総献金額 主な寄付先と金額
コインベース 5,050万ドル Fairshake PAC: 4,550万ドル
その他: 両党のPACに各50万ドルずつ
リップル社 4,900万ドル Fairshake PAC: 4,500万ドル
その他: Fairshake関連団体など
Jump Crypto 1,500万ドル Fairshake PAC: 1,500万ドル
その他
(Andreessen Horowitz、
Paradigm、Circle、Kraken親会社など)
475万ドル 主にFairshake PACや両党のPACに寄付

多くの仮想通貨企業は、超党派的なアプローチを取り、両党のPACに寄付することで、業界に有利な政策を推進する戦略を展開している。

Fairshake PACは、仮想通貨に批判的な候補者を攻撃し、支持的な候補者を後押しする広告を展開している。この戦略により、一部の政治家の仮想通貨に対する姿勢が軟化しつつある。

しかし、この大規模な政治献金が民主主義を歪める可能性があるとの警告もある。仮想通貨業界は、この戦略が有権者の支持を反映していると主張しているが、実際の支持者数については疑問視されている。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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