SBIと米FinTech企業「R3」が合弁会社設立:アジア圏でのブロックチェーン事業拡大へ
- SBIと米FinTech企業「R3」が合弁会社設立
- ブロックチェーン基幹システムを開発する米有力ベンチャーR3社の最高経営責任者が、SBIホールディングスとの合弁会社を2019年1月に設立することを明らかにした。日本などアジア圏を対象に、金融機関向け分散台帳技術「Corda」の普及促進を目指す。
SBIと米FinTech企業「R3」が合弁会社設立
日経新聞によると、ブロックチェーン基幹システムを開発する米有力ベンチャーR3社のデービッド・ルッター最高経営責任者が、2019年1月に「SBIホールディングス」との合弁会社を設立することを明らかにした。
日本などアジア圏を対象に、ブロックチェーン基盤「Corda(コーダ)」の普及促進を目指すという。
以前、2018年3月に行われた「CordaCon Tokyo 2018」では、SBIの北尾代表が「R3」社に対して合弁会社設立を提案していることが報じられており、金融機関向け分散台帳技術「Corda」を活用したトレードファイナンスの簡素化と共に、SBIグループの次世代金融プラットフォームとしての地位をさらに高める狙いがあるものと見られる。
SBIホールディングは2017年3月、R3社に20億円強を出資し「外部筆頭株主」となったことが日本経済新聞に報じられている。
Corda(コーダ)とは
ブロックチェーン技術Corda(コーダ)は、2016年11月にオープンソース化したR3社が開発を主導する金融機関向け分散台帳技術のこと。世界の大手金融機関70社で共同開発し、SBIから出資を受けている。
証券や金融派生商品(デリバティブ)の処理や決済など金融業界に特化した形で開発された貿易金融プラットフォームで、複数の金融機関がリアルタイムに情報共有できるなどの利点があるという。
具体的な実用事例としては、以下のようなものが挙げられる。
- 分散台帳技術を活用し、輸出者の輸出書類を輸入者や銀行などの関係者間で電子的に共有することで、書類作成や郵送手続き簡素化
- 輸出者、輸入者、輸送会社、保険会社、港湾関係者、金融機関といったさまざまな関係者間での書面によるやり取り簡易化
SBI決算資料によると、UBSが行った別の実験では、トレードファイナンスにおける決済期間が1週間から1時間にまで短縮し、従来の1/168となる時間短縮が実現した。
なお、最新のニュースでは、R3の企業向けグローバル決済のための汎用型清算アプリ「Corda Settler」公開に際し、最初の決済手段として使われる仮想通貨XRP(リップル)が採用されたことが明らかになっている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します