
アナリストは「良い兆候」と評価
Bitwise(ビットワイズ)など複数の資産運用会社は22日、暗号資産(仮想通貨)XRP現物ETF(上場投資信託)の修正書(S-1様式)を提出した。
ビットワイズの他、グレースケール、カナリ―キャピタル、コインシェアーズ、フランクリンテンプルトン、21シェアーズ、ウィズダムツリーが一斉に提出した格好だ。
ブルームバーグのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏は「予想通りの動きだが良い兆候」だとして、次のように述べている。
発行会社によるXRP ETFの申請が多数更新されている。これは米証券取引委員会(SEC)からのフィードバックによるものであることはほぼ間違いないだろう。
SECとETF発行会社との間の協議が順調に行われていることを示唆する形だ。今回の修正書で変更された点としては、一部のファンドの構造を変更して、現金に加えてXRPでも発行と償還を可能にすることが挙げられる。
なお、様々な企業がXRP現物ETFを申請する中、ビットコイン現物ETF最大手のブラックロックは8月初め、現時点でXRP現物ETFを立ち上げる計画はないと述べていた。
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ETFとは
Exchange Traded Fund (上場投資信託)の略でインデックスファンドの一種。ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を投資対象に含むETFも存在する。
XRP現物ETFの申請8件について、SECが判断を下す期限は、今年10月18日から25日の間に集中している。一番早いのはグレースケールの10月18日である。
承認が保証されているわけではなく、SECが最終決定を遅らせる可能性もあるが、10月には少なくとも1社のETFに関しては承認が下りるのではないかという期待が高まっているところだ。
現物ETFが承認されれば、機関投資家からのXRPへの資金流入を促す可能性がある。
分散型予測市場ポリマーケットでは記事執筆時点で、XRP現物ETFが2025年中に承認される確率は83%とされている。
XRPの証券性をめぐるリップル社とSECの裁判は正式に終了。アナリサ・トーレス判事による2023年判決は最終判断として確定した。
機関投資家へのXRP販売は未登録の証券販売と認定されたが、XRP自体は証券ではなく、個人投資家への二次販売にも証券性はないとされている。
なお、現物を保有しないXRP先物ETFはすでにテウクリウム・トレーディングやプロシェアーズが発行しており取引されているところだ。また、米国に先立ちカナダやブラジルでは、XRP現物ETFが取引開始している。
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