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「AIによる破壊的イノベーション」と「脱グローバル化」が仮想通貨市場の重要な要因に=ウィンターミュート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

市場は体制転換期にある可能性

暗号資産(仮想通貨)マーケットメイカーのウィンターミュートは23日、市場の週間レポートを発表。脱グローバル化とAI(人工知能)による破壊的イノベーションという2つの構造的トレード要因が同時に進行していると分析した。

まず、ビットコイン(BTC)については64,000~67,000ドルのレンジで停滞しており、70,000ドル突破に複数回失敗していると指摘する。

清算後も回復買いが弱く、高ベータ資産(市場全体に対して価格変動が大きい資産)として、大型アルトコインに近い値動きをしていると続けた。流動性は薄く、方向感に欠ける展開だとしている。

また、イーサリアム(ETH)は心理的に重要な水準である1,900ドルを下回り、注目すべき次の重要な水準は1,600ドル前後だとの見解を示した。

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AIと脱グローバル化の影響

ウィンターミュートは、Citrini Researchの記事も参照しながら、現在は市場の体制転換期にある可能性に言及した。今回の市場サイクルにおいて、FRB(連邦準備制度理事会)の動向が支配的な要因だったものの、それは変わりつつあると述べる。

現在、資産価格を動かす力は、より取引が難しく、FRBなどの方向転換によって解決されるものではないとしており、二つの主要な要素として「AI」と「脱グローバリゼーション」を挙げた。

まずAIについては、米国企業の2025年度決算や、アンソロピックの最近のAIモデル発表などを背景に、市場はAIによるリスクをセクターごとに織り込むことを余儀なくされたと指摘する。

ソフトウェア企業の優位性は見直され、ハードウェア部門の設備投資の強度は疑問視されていると続けた。AIというテーマだけによる単純なトレードは今のところ終わりを迎え、より複雑な要素の検討が必要な局面になったとの見方を示している。

ウィンターミュートは具体的に述べてはいないが、ここではAI最新モデルやその進化スピードが既存IT・ソフトウェア企業などの収益を脅かすリスクが念頭に置かれているとみられる。

さらに、脱グローバル化については特に、最高裁判決を受けてトランプ大統領が関税の根拠を国際緊急経済権限法(IEEPA)から通商法122条へと切り替えたことを挙げた。これは、トランプ政権による関税が一時的なものではないというサインになったと述べる。

ウィンターミュートは、以上の二つの要因が、ソフトウェアを活用したグローバルな成長企業に対するプレミアム評価に打撃を与えていると続けた。このため、金、ハードコモディティ、工業製品、金属・鉱業、防衛、エネルギー株はアウトパフォームしている。

バリュー株は順調な一方、グロース(成長企業)株は売られている。さらに、この状況を反転させる可能性のある金利の動向は不透明だとも指摘した。

現在、FRBが行動を起こせない状況において、短期的に仮想通貨はテクノロジー企業などと並んで、最も価格変動の高い資産として売却されているところだと続けた。

その一方で、過去10年を振り返っても同様の状況があったと指摘。グロース株への懸念が他の資産へのローテーションを引き起こしたが、最終的にはリスク選好が回復し、市場がモメンタムを取り戻すにつれて状況が反転したケースが何度もあったとしている。

ウィンターミュートは、今回は「AIの再評価」と「脱グローバル化」が以前とは異なる要因として存在するが、今後こうしたストーリーがどれほど定着するかが、2026年の仮想通貨市場にとって最も重要な問題だと結論した。

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