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ビットコイン、中東停戦期待を下支えに200日線再突破が焦点に|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の週次レポート

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は、原油価格と米金利の動きに振られる展開となるなか、週を通じては1230万円台を中心とした揉み合いとなっている。

週初は、中東情勢の緊張を背景とした原油価格の上昇や米長期金利の上昇が重石となり、BTCは1230万円台から1210万円近辺まで下落した。しかし、その後は米国による対イラン軍事行動の延期が伝わると、過度なリスク回避姿勢が後退し、相場は1220万円台まで反発した。

19日以降は、中東情勢を巡る様子見ムードが強まるなか、BTCは1220万円台を中心とした小動きが続いたが、売り一巡後の押し目買いも入り、20日には1230万円台を回復。

さらに、トランプ米大統領が米・イラン交渉について「最終段階にある」と発言したことで、停戦合意への期待感が高まり、21日には1240万円台まで上昇した。

一方、イラン最高指導者が濃縮ウランの輸出を拒否したとの報道を受けると、原油価格が再び上昇し、BTCも上値を抑えられる展開となった。ただ、その後は米・イラン双方の高官から協議進展を示唆する発言が相次いだほか、「停戦合意の最終草案が提出された」との報道も伝わり、1230万円台後半で底堅く推移している。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbankより作成

来週のBTC相場は、中東情勢の進展期待を背景に、再び200日移動平均線を試す展開となるかが焦点となりそうだ。

米・イラン関係を巡っては、「停戦合意の最終草案」が提出されたとの報道が伝わっているものの、現時点では真偽不明で続報も確認されていない。ただ、トランプ米大統領が交渉について「最終段階」と発言したほか、米・イラン双方の高官からも協議進展を示唆する発言が出ており、市場では近いうちに何らかの進展があるとの期待感が燻っている。

特に、停戦条件の中にホルムズ海峡の完全開放が盛り込まれる場合には、原油価格と米金利の上昇圧力が巻き戻される可能性がある。足元では、米CPI・PPIの上振れを背景に米国でインフレ再燃懸念が強まっているが、原油価格が落ち着きを取り戻す場合には、こうした懸念も幾分緩和されよう。

BTCドルは先週、長期トレンドの分岐点として意識される200日移動平均線の上抜けに失敗した。ただ、中東情勢が正常化に向かい、米金利や原油価格の上昇圧力が後退する場合には、再び同水準を試す展開も視野に入る。

【第2図:BTC対ドルと200日移動平均線】
出所:Glassnodeより作成

尤も、停戦交渉の実態は依然として不透明感が強く、協議決裂や軍事的緊張の再燃が確認される場合には、リスク回避姿勢が再び強まる可能性もある。その場合、BTCも上値の重い推移を強いられやすいだろう。

総じて、足元では中東情勢を巡るヘッドラインに市場が振られやすい状況が続いているが、停戦合意への期待感は徐々に高まりつつある。仮に原油価格と米金利が反落に転じる場合には、BTCのセンチメント改善を通じて、200日線再トライの地合いが整う可能性がありそうだ。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
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