調査担当者解雇の報道を受けて要請
米国のリチャード・ブルーメンタール上院議員(民主党)は24日、暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスに対して、イラン在住の個人ユーザーへのサービス提供に関する記録や、コンプライアンス担当者の解雇に関する文書などを提出するよう求める声明を発表した。
背景として、ブルーメンタール氏はニューヨーク・タイムズなどの記事に言及した。報道によると、制裁対象であるイランやロシアのユーザーによるバイナンスの利用を発見したコンプライアンス担当者が停職処分、あるいは解雇されていたとされる。
また以前、バイナンスがイランの制裁対象団体に約17億ドルが送金されるのを見過ごしていたとも伝えられていた。ブルーメンタール氏は、以上の報道を挙げて、バイナンスが米国の制裁・銀行法を遵守しているかどうかを疑問視している。
ブルーメンタール氏は、上院常設調査小委員会(PSI)筆頭委員を務めており、バイナンスが同委員会に、イランのマネーロンダリングにおけるバイナンスの役割、およびバイナンスが制裁対象団体、テロ組織、その他による不正使用を防ぐことができなかった事例についての記録を提出することを求めている。
なお、バイナンスはこの内容を否定している。広報担当者は24日、制裁違反の可能性を報告したために調査員が解雇されたことはないとして、The Blockに次のように表明した。
最近の報道でなされた主張には強く異議を唱える。バイナンスは、言及されている取引に関して制裁法に違反していない。内部調査では、それらの取引に関連する制裁法または規制に違反した証拠は見つからなかった。
バイナンスは不審な活動を検知し、報告した。これは当社の管理体制が機能していることを示す証拠であり、その逆ではない。
バイナンスは、2023年11月にマネーロンダリング対策と制裁措置違反を認め、43億ドルの罰金を支払うことに同意。チャンポン・ジャオ(CZ)氏がCEOを退任し、リチャード・テン氏が後任となった。コンプライアンス・プログラム改善のため監視員を雇用することも約束していた。
昨年12月、フィナンシャル・タイムズが疑わしい口座への送金がその後も続いていると報じ、バイナンスはこれを否定していたところだ。
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トランプ一族「WLFI」との関係も追及
ブルーメンタール氏は今回、ドナルド・トランプ一族関連の仮想通貨プロジェクト「WLFI」とバイナンスのつながりについても追及している。
バイナンスはロビー活動や、トランプ大統領の息子たちが所有するWLFIとの提携により責任を回避し、ホワイトハウスに影響を与えようとしてきたと主張する格好だ。
現在、WLFIのステーブルコインの約85%がバイナンスの口座に保有されていると伝えられ、トランプ一族の仮想通貨事業はバイナンスと密接に結びついていると指摘。こうした関係性を背景にして、米証券取引委員会(SEC)がバイナンスへの訴訟を取り下げ、CZ前CEOが大統領恩赦を受けたとも主張している。
なお、SECはトランプ政権の下で仮想通貨を促進する体制へと転換しており、バイナンスの他にも、様々な仮想通貨業界企業に対する訴訟を取り下げた。この点では、バイナンスだけが特別扱いを受けていたわけではない。
ブルーメンタール氏は昨年、トランプ氏の公式ミームコイン「TRUMP」やWLFIその他が、政府の倫理規定違反にあたる可能性があるとして書類提出を求めていた。一方で、WLFI側はこれを根拠不十分として退けている。
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