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バイナンス、2023年和解後も疑わしい口座の約212億円移動を防げず=FT報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

疑惑口座13件で17億ドル移動

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は22日、仮想通貨取引所最大手のバイナンスが2023年11月に米国当局と和解した後も、疑わしい口座による取引を防げていなかったと報じた。

FTが入手した内部資料によると、13の疑惑口座が和解後に1億4400万ドル(約212億円)を移動させており、2021年以降の総額は17億ドル(約2500億円)に上るという。バイナンスは2023年の和解で43億ドル超の罰金支払いとマネーロンダリング対策の強化に合意していた。

FTが入手した内部データによると、疑惑口座の中には25歳のベネズエラ人女性名義の口座があり、2022年4月以降の2年間で1億7700万ドル以上の仮想通貨を受け取っていた。この口座は2023年1月から2024年3月の間に決済情報を647回変更しており、南北アメリカ全域の496の銀行口座が使用されていた。

別の口座はベネズエラの首都カラカス在住の30歳の銀行員名義で登録されており、2022年から2025年5月までに9300万ドルを受け取り、同等額の仮想通貨を送金していた。この口座のIPログは2025年2月24日午後3時56分にカラカスでアクセスされた後、翌日午前1時30分に日本でアクセスされるなど、不自然な動きが記録されていた。

また、FTが分析した13の疑惑口座はベネズエラ、ブラジル、シリア、ニジェール、中国などで登録されていた。これらの口座は2022年2月から2023年3月の間に、後にテロ資金調達との関連で凍結された口座からステーブルコインUSDTで合計2900万ドルを受け取っていた。

資金の大部分はヒズボラやイエメンのフーシ派への不正送金に関与したとされるシリア人から送金されたもので、関連する口座は2023年5月にイスラエルに押収され、米当局も制裁対象に指定している。

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バイナンス「制裁対象ではなかった」と反論

バイナンスはFTに対し「疑わしい取引をフラグ付けして調査し、適切な措置を講じる強固なシステムを備えている」と述べた。FTは、バイナンスが公式に制裁された後に個人や団体から送金を行ったり受け取ったりすることで制裁法に違反した兆候はないと指摘している。

仮想通貨メディアDecryptの取材に対し、バイナンスはコンプライアンスを真剣に受け止めており、FT報道の枠組みを否定すると表明した。同社広報担当者は「取引はその時点で利用可能な情報に基づいて評価される」とし、「フィナンシャル・タイムズが参照した活動が発生した時点では、言及されたウォレットのいずれも制裁対象ではなかった」と説明した。

また、バイナンスは2023年11月以降、独立した監視下で運営されており、「すべての関連する金融制裁を遵守している」とし、「コンプライアンスとユーザーの安全が最優先事項である」と強調した。

バイナンスは2023年11月、マネーロンダリング防止法違反と制裁違反により米財務省金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)およびOFACと和解し、総額43億6800万ドルの罰金支払いに合意した。

この和解には当時のCEOであるCZ(チャンポン・ジャオ氏)の辞任、FinCEN5年間の監視体制の導入、より厳格なコンプライアンス措置の実施が含まれている。和解義務を満たせない場合、バイナンスは1億5000万ドルの追加罰金に直面する可能性がある。

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