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ビットコインのeCashフォーク、8月23日から3段階で開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • eCash開始、8月23日から3段階
  • GMOコインがBTC取引を一部停止予告

eCash段階移行へ

ドライブチェーン(BIP-300/301)の提唱者で、レイヤーツー・ラボの共同創業者兼最高経営責任者(CEO)を務めるポール・シュトルク氏は8日、自身のXで、8月23日に予定していたビットコインのハードフォーク「eCash」の開始方法を変更すると明らかにした。一度に切り替えるのではなく、3段階に分けて展開する。

シュトルク氏は、既存のビットコインコアにドライブチェーンの仕組みを組み込むよう長年働きかけてきたが、開発者コミュニティの支持を得られなかった。そのため、自ら新たなブロックチェーンを立ち上げ、稼働初日からドライブチェーンを実装する方針に転換したという。

ドライブチェーンは、ビットコインのマイナーが担保する形で運営されるサイドチェーンで、ビットコイン本体のルールを変更せずに、プライバシー保護機能や予測市場、資産発行、本人確認(アイデンティティ)用途などを追加することを目的としている。フォーク時点でビットコインを保有するユーザーには、保有量と同数のeCashが新チェーン上で付与される仕組みだ。

シュトルク氏によると、初期段階の「アルファ」はブロック高963,648に到達する8月23日に始まる。続く「ベータ」は9月20日、ブロック高967,680で移行し、最終段階の「完全版」は10月31日、ブロック高973,728で実施される計画だ。アルファとベータは、可能な限り本番の完全版と同様の仕組みを再現するとしている。

アルファ・ベータ期間に獲得した「練習用」のeCashは、コインを焼却することで10月31日の本番リリース時に本物のeCashと交換できる。シュトルク氏は段階移行の利点として、早期参加者への恩恵を維持できる点や、初期の想定eCash/USD価格を見積もりやすくなる点を挙げた。練習用コインの正式な移行手順については、今後詳細を公表するとしている。

取引所対応

国内では、GMOコインが7日、ビットコイン(BTC)のハードフォークに関する第一報を発表した。ブロック高963,648(日本時間8月23日0時ごろ)のフォークに伴い、現物取引・暗号資産FXでのビットコイン取引、およびビットコインの預入・送付を一時停止する場合があると伝えた。

ハードフォークでは、フォーク時点でビットコインを保有するアドレスに、新たなコインが同数付与される仕組みとなる。このため取引所側は、預かり資産への新コインの付与や上場の是非をあらためて検討する必要が生じる。この検討が済むまで関連取引を一時的に止める取引所は一般的で、GMOコインの対応もその一環とみられる。停止の開始日時は未定で、詳細は状況が明らかになった時点で改めて案内するとした。

BIP-110の現在地

8月は、eCashのハードフォークとは別に、もう一つのビットコイン関連の議論が進行している。「BIP-110」と呼ばれるソフトフォーク提案だ。

匿名の開発者ダソン・オム氏が、ビットコイン開発者ルーク・ダッシュジュニア氏の助言を得て提案したもので、オーディナルズや大型のOP_RETURNなど、取引に大量のデータを埋め込む用途を1年間限定で制限することを目的としている。

関連記事:セイラー氏、ビットコインBIP-110に「110の理由」で全面反対

米ストラテジー社のセイラー会長が、ビットコインのソフトフォーク提案BIP-110に反対する論考を投稿した。「ルールは失効しても前例は残る」と警鐘を鳴らし、中立的なルールを維持する重要性を訴えた。

BIP-110は55%のマイナー署名率で早期ロックインする仕組みだが、8日時点の署名率は2〜3%程度にとどまり、大手マイニングプールは署名していない。早期ロックインは事実上不可能な水準であり、ブロック高961,632から義務的な署名期間に入る。この期間、BIP-110を強制するノード(主にビットコイン・ノッツ)は署名しないブロックを拒否する仕組みだ。

eCashとBIP-110は提案者・目的・仕組みがそれぞれ独立しており、技術的な依存関係はない。両者が同じ8月に集中しているのは時期の一致に過ぎず、eCashの実施はBIP-110の成否に左右されない。

義務的な署名期間の開始が迫る中でも大手プールの動きは乏しく、BIP-110は多数派チェーン(大半のハッシュレートが支持する既存チェーン)での発動が困難な情勢が続いている。

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