国産ブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」が業界初となるテレビCMを放送|仮想通貨ETHのDAUではdApps世界一位に
- 「My Crypto Heroes」が業界初となるテレビCMを放送
- 上場企業のgumiグループと資本業務提携し、2億円の資金調達の発表を行なった日本発のブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」は、業界初となるテレビCMを放送を予定していることを発表した。イーサリアムとdAppsの現状から、同ゲームの革新性を解説。
「My Crypto Heroes」が業界初となるテレビCMを放送
日本発のブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」が業界初となるテレビCMを放送することが公式プレスリリースより明らかになった。地上波での放送のほか、インターネットユーザーを抱えるAbema TV上でのCM放送を予定している。
「My Crypto Heroes」は、double jump.tokyo株式会社が開発・運営を行うブロックチェーンゲームで、先日上場企業のgumiグループと資本業務提携し、2億円の資金調達を発表している。
今回公式プレスリリースでは明かされていないが、多額の資金調達によってマーケティング戦略がより柔軟に行えるようになった可能性があり、すでにブロックチェーンゲームの中では人気タイトルの同ゲームの勢いが更に増しそうだ。
プレスリリースで公開されたTVCM放送詳細は以下の通り
<地上波>
2018年12月31日(月):関東ローカル
2019年1月1日(火):全国ネット
2019年1月4日(金):関東ローカル
<Abema TV>
2018年12月30日(日)〜2019年1月4日(金)
同ゲームは、仮想通貨イーサリアムをベースとするブロックチェーンを利用したゲームで、取引高・取引量・DAU(アクティブユーザー)で世界1位を記録するなど、好調なスタートを切ったほか、現在も持続的にユーザーを増やすなど、ブロックチェーンゲーム領域において世界をリードするタイトルになっている。
イーサリアムブロックチェーンが抱える構造的問題
これまでのブロックチェーンゲームは、動作時にイーサリアムブロックチェーンに同期させる動きが必要になる事も多く、「ゲーム×投資」といった新たな分野で注目されていた反面、UX(ユーザーエクスペリエンス)や快適なゲーム性に欠ける欠点もあった。
ゲーム利用面に焦点を当てると、2018年7月、イーサリアムネットワークの取引手数料(Gas代)が、過去最高値を更新する勢いで上昇し、dAppsユーザーなど高額な取引手数料を支払えないユーザーが不便を強いられた。ゲーム性を著しく損ねる”動作が極端に重くなる現象”の多発や、高額の手数料を支払い続けなければいけないような状況があった。
イーサリアムネットワークの取引手数料を表すガス価格(GasPrice)の平均値は、7/2に86GWeiを記録。これは4-6月の平均ガス価格からおよそ4〜6倍ほどの異常な水準であり、仮想通貨市場が爆発的に盛り上がった2018年1月の水準にも匹敵する。
上の画像にも示されるように、ゲーム内のアクションやアセットの売買など、一回あたりの取引で必要となるガス料金は一時4,000円付近(安い時は40円以下)にまで急騰。クリプトアセットの生産や売買などで頻繁に取引を行うdApps(ブロックチェーン)ゲーマーに取っても致命的だ。
原因は、他プロジェクトの投票システム
この時期のガス価格の急上昇は、取引所FCoinにおける新規通貨上場の投票システムである”累積デポジットトークン数ランキング(cumulative deposit number ranking)”が主な原因であるとされている。
この投票では、FCoinが新たに開設した、未成熟の仮想通貨プロジェクトを推進することを目的とした取引所「FCoin GPM(Growth Project Market)」に上場する通貨候補が決定され、投票が終了した時点で、多くの数が集められた上位トークンが審査を経てFcoin GPMに上場するという仕組みとなっていた。
イーサリアムの創業者であるVitalik Buterin氏は、当時のガス価格高騰を受け、自身のツイッターでとある提案を打ち出しており、ガス価格決定のアルゴリズムを単純化する方法について、以下のように記述している。
最近のガス価格の上昇は、イーサリアムブロックチェーンが近いうちに処理能力の上限に達することをまさに反映しているように思える。つまり、多くのユーザーがイーサリアムを利用し続けており、ネットワークのスケーリングを向上させることが必要不可欠だ。
いずれにせよ、Sharding、Plasmaといったスケーリングに関するソリューションは、現在のところ多くが実験的な段階に留まっており、それらが実装される時期は未定とされる。
アクティブユーザー数が着実に増えているイーサリアムネットワークが、この件のガス価格高騰のようなイレギュラーな事件にも耐えうるためには、やはりスケーラビリティ問題の解決が急務となるだろう。
UU拡大を目指すマイクリプトヒーローズは快適性を重視
このようなイーサリアムブロックチェーンの抱えるスケーラビティ問題対応のため、マイクリプトヒーローズでは、UX(ユーザーエクスペリエンス)を優先してサイドチェーン「LoomNetwork」を採用している。
開発チームは、いち早くPlasmaへの対応を表明し、ゲーム用のサイドチェーンとしてプロダクトが動いていた「LoomNetwork」の仕組みを導入したが、それでもアクティブユーザーが急激に増えることで、ゲームの動作が止まるケースも散見されたため、(通常のゲーム同様の)オフチェーンも使用した「三層構成」を作り上げることで、さらなる大幅軽量化に成功している。
この件について、開発会社「double jump.tokyo」の上野氏は、ブロックチェーンゲームの最新情報を届ける「Blockchain game info」の取材に対し、以下のように答えている。
アセットのID情報はメインネットに持っていて、IDの中身の情報(ヒーローはレベル何なのかとか、どういう絵がセットされているのかという情報)は、サイドチェーンにある。
例えばゲーム中でどんな編成になっているかというような情報はアセット価値とは関係ないのでオフチェーンに。アセット価値と関連しているところはブロックチェーン、関連していないところは大胆にオフチェーン化した。
マイクリプトヒーローズを、日本発の本格ブロックチェーンゲームとして、世界中の人に遊んでもらいたい。
初めは、「仮想通貨をやっています」、「ブロックチェーンゲームやっています」みたいなリテラシー高い人がまずは集まってくると思う。今はまだ時期尚早だけども、段階的にユーザー層を広げて、普通のゲーマーにも遊んでもらえたらと。
無用なGas代(トランザクション手数料)の削減に加え、重くなりがちなブロックチェーンゲームの挙動に関して大幅な軽量化に成功するなど、先進的な取り組みも高く評価されていると言えるだろう。
まだまだイーサリアムを購入するところから始まるブロックチェーンゲームは参入障壁が高いと言えるが、ゲーム性が向上していくことで、楽しみながら資産を増やすといった「My Crypto Heroes」も理念に掲げる「ゲームにかけた時間もお金も情熱も、あなたの資産となる世界」に近くことになるだろう。
年末年始に控えた新規キャンペーン
「My Crypto Heroes」はTVCM放送のほかに、年末年始に行うキャンペーンも発表した。
- GUMGUMアップキャンペーン(ゲーム内通貨増量・抽選にて全額バック)
- 新ヒーロー「福沢諭吉」プレゼント
- 新ヒーロー「New Year Sale」実施
新キャンペーンとして、ゲーム内で利用するGUM購入時に20%増量、また34人に1人が全額バックするなどの特典を設けた他、キャラのエアードロップ、新ヒーローの販売セールを予定している。
これまでプレセール参加組が優位の状況があったが、新規参加者も入りやすいタイミングとして注目されるだろう。
特に「New Year Sale」では、最上位クラスの強さを誇るLegendaryヒーロー3種の販売が行うとしており、プレセール以降直接購入機会がなかったLegendaryクラスを手に入れるチャンスにもなっている。
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