ETCへの51%攻撃の影響で様子見基調が強まる中、逆行高のトロンが好感された理由|仮想通貨市況
- 仮想通貨市場
- イーサリアムクラシック51%攻撃の影響でビットコイン価格などで様子見基調が強まる中、独自トークンセールプラットフォーム『ローンチパッド』に関する材料が好感されてトロンが続伸。逆行高を見せている。
仮想通貨市場
仮想通貨市場全体における、ビットコインの時価総額割合を示すドミナンス(支配率)を確認すると、50%を節目に推移している。
昨年8月以降、仮想通貨市場は暴落を繰り返し、BTCドミナンスが50%を底値に推移する動きが続いており、アルトコイン全体も厳しい状況に置かれている。
一時ビットコインは、約5ヶ月ぶりとなる「50%台」まで下げ、イーサリアムが12.4%まで比率を高めたものの、結果として全体相場は想像よりも大きな反発を見せず、直近ではビットコインのドミナンスが再び高まりつつある。
2017年末のバブル相場でも、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ネム(XEM)などが牽引するアルトコインのドミナンス急上昇(アルトバブル)から全体相場の急騰が始まっており、資金の流れを読み取るにあたり、指標の一つとして着目したい。
ビットコインチャート分析
18:30時点では、年初以来に生成された大きめのペナント上抜けで急騰したBTC価格は、45〜46万円付近のレジスタンスラインに抑えられて反落し、下向きのブルフラッグを描いている。
問題はこの後で、先日までペナント上限として機能していたレジスタンスラインをサポートラインへと変えて高値更新できるかどうかが一つの注目ポイントだと言えるだろう。
イーサリアムクラシック
なお、イーサリアムクラシック(ETC)が51%攻撃による「Reorg」の発生を受け、各国の取引所がイーサリアムクラシック(ETC)の入・出金の見合わせを余儀なくされるなどしたことで、価格も急落を見せている。
ハッシュレートの低い「PoW通貨」がターゲットになっており、2018年に51%攻撃を受けたモナコイン、ビットコインゴールドに続く事態となる。
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海外市況
トロンの子会社、ビットトレントがICO開始
世界No.1取引高のバイナンスは1月3日、独自トークンセールプラットフォーム『ローンチパッド』で、2019年から毎月1つのICOプロジェクトを開始すると発表した。
今すでに2つのプロジェクトが予定されており、特筆すべきのは、トロンが昨年1億4000万ドル(≒152億円)で買収した人気P2PデータシェアプラットフォームBitTorrentが、今度のICOローンチを予定していることだ。
このICOはBTTというトロン基準のTRC-10トークンであり、Binanceのローンチパッドのみにて、米国以外のBinanceユーザー向けに販売するという。
トロンのメインネットを利用するというこの前向きな発表を受け、トロンのメインチェーンのネイティブ仮想通貨TRXはよい方向へ転じて、1月2日から右肩上がりに上昇し続けており、本日1/8も、時価総額トップ10の通貨がほぼ下がっている状況にも関わらず、TRXは前日比6.47%の上昇を記録している。
現在0.0249ドルで推移している。
国内市況
国内大手取引所「BITPoint」は、日本仮想通貨交換業界の規則(「証拠金取引に関する規則」第4条(証拠金率)第2項の第1号)を受けた変更規則を受けて、「レバレッジ25倍から4倍」に引き下げる。
対応時に4倍を超える建玉を保有している場合には、建玉を強制決済されるので、あらかじめポジション調整するなど注意が必要だ。
世界最大級のビットコインFX取引が可能な「bitFlyer」では、レバレッジ最大15倍だが、これにいつ追従するのか注目されている。
また、仮想通貨取引所「Liquid」を運営するQUOINEは、「Quoine Crypto Market Report」にて、以下のように言及。仮想通貨市場価格が株式市場などとの関連性が認められるということは、仮想通貨が金融資産としての立ち位置を確立しつつある証ではないかとした。
通年でも、米中貿易摩擦の長期化や中国経済の鈍化、米国での利上げの打ち止めの可能性や世界経済の減速懸念などが予想され、仮想通貨に多少なりとも株や為替などの他の金融市場との価格の関連性が認められるということは、仮想通貨が少しずつ、金融資産としての立ち位置を得つつあることの証であると言える。
仮想通貨は金融商品取引法の適用を受けておらず、当該法の観点から正式な金融商品として認知されていない点には注意が必要となるが、市況面に於いて仮想通貨が金融資産としての立ち位置を少しずつ確立していく流れは2019年も継続し、より確かなものとなっていくだろう。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株
米中貿易摩擦に関する懸念後退で、日米株価が上昇。
投資家の恐怖心理を示す「VIX指数」は、21まで低下している。
日経平均株価の反騰を受けて、日米株価の大幅下落で300円前半まで下落していた「マネックスグループ(8698)」が続伸して383円まで回復したほか、SBIホールディングス(8473)も反発を見せている。
国内仮想通貨市況は、ビットコイン価格の低迷で逆境の最中にあり、マイニング事業を行うGMOグループが事業撤退・および縮小を余儀なくされるなど苦戦を強いられているほか、国内大手の「BITPoint」を運営するリミックスが、市況の変化などを理由に強気の業績予想を非開示にするなど、先行き不透明感も拭えない。
2019年における仮想通貨関連銘柄の株価動向は、新しく「金融庁の認可」を得る仮想通貨取引所が、どのタイミングで発表されるかが大きなターニングポイントとなりそうだ。
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