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ビットコイン乱高下、イラン攻撃とクラリティ法案停滞が影響|仮想NISHI

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。

クリプト市場マーケットレポート(3/2日AM9時執筆)

ビットコイン(BTC)は、3月1日から2日にかけて、休日としては異例の大きな値動きとなった。

出典:Coinpost Terminal

米国およびイスラエルによるイラン攻撃との報道が伝わると、投資家の様子見姿勢が強まり、暗号資産(仮想通貨)市場は一時的に下落した。しかし、その後、イラン最高指導者の殺害やホルムズ海峡封鎖の報道など、戦況の深刻化が明らかになるにつれ、ビットコインは無政府資産としての有事の安全資産としての側面が意識され、買い優勢の展開へと転じた。

関連:イラン空爆の直前、ポリマーケットの6口座が約100万ドルを獲得 インサイダー取引の疑い

ただし、トランプ前大統領が戦争は約4週間続く可能性があるとの見解を示すと、先行き不透明感が再び意識され、市場は様子見ムードを強め、ビットコインは再度下落する展開となった。

さらに、ホワイトハウスが期限として設定していた米時間3月1日を迎えても、仮想通貨市場構造法案である「クラリティ法案」は妥結に至らなかった。このことにより、規制の不確実性が長期化するとの懸念が強まり、相場の下押し要因となった。

関連:米SEC委員長「仮想通貨機会損失」を認め、米市場復権の方針表明

3月1~2日相場状況

デリバティブ市場を見ると先物価格が現物価格を下回るバックワーデーションの状態が顕著となっている。これは短期的な需給逼迫を示唆するものであり、現物市場における買い需要やショートカバーの発生によって、価格が反転上昇しやすい構造にあることを示唆している。

また、オプション市場では、現値より上の価格帯においてコールオプションの建玉が増加している(下画像赤枠)。これは、地政学的リスクの高まりを背景に、上昇方向を見込む投資家が増加していることを示す動きである。

一方、板情報を確認すると、現値より下の価格帯には厚い買い指値が並んでいるのに対し、上値方向の売買注文は比較的薄い状況である。

現状分析(3/2日AM9時)

過去の市場動向を振り返ると、軍事的緊張が高まった局面では、ビットコインは初期段階でリスク資産として売られる傾向があるものの、その後は資本規制や通貨リスクを回避する手段として再評価され、上昇基調へ転じるケースが多く確認されている。

今回の米国・イスラエルとイランを巡る軍事的緊張においても、同様の価格形成プロセスを辿る可能性が高いと考えられる。

しかしながら、クラリティ法案がホワイトハウスの設定した期限を過ぎても妥結に至らなかったことは、暗号資産市場にとって重大な不確実要因である。

同法案の協議が暗礁に乗り上げた場合、金融機関や大手企業による暗号資産市場への新規参入が遅延する可能性があり、市場の制度的成熟が後ろ倒しになるリスクがある。この結果、中長期的には暗号資産全体の資金流入や価格形成に対して負の影響を与える可能性が高いと考えられる。

したがって、今後の暗号資産市場は、地政学的リスクの推移に加え、クラリティ法案の協議動向が最大の焦点となる局面であると言える。

  • 3/3日 米ISM製造業景気指数
  • 3/3~6日 FIN/SUM(金融庁と日経新聞が共催する日本最大級のフィンテックイベント)
  • 3/6日 米小売売上高

関連:「ビットコイン市場は大底に達していない可能性」クリプトクアント分析

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

寄稿者:仮想NISHI仮想NISHI
クリプトアナリスト。BTC Status Alert制作協力者、DECOCHARTの企画・監修者としても、日本の業界に必要な投資関連情報の配信に携わっている。
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