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ツルハHDら9社、DCJPYで企業間決済自動化の実証実験が成功

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • ツルハHD×花王グループ間の実取引データでDCJPY支払いと消込ファイル生成を実証
  • 経理部の照合・仕訳業務で数人月分の業務削減効果を確認

株式会社ディーカレットDCPが事務局を務めるデジタル通貨フォーラム・インボイスチェーン分科会は5月29日、流通業界の標準EDI規格「流通BMS」とトークン化預金「DCJPY」を組み合わせた企業間決済の実証実験が成功したと発表した。

ツルハホールディングス、イオンスマートテクノロジー、池田泉州銀行、花王グループカスタマーマーケティング、サイバーリンクス、ミロク情報サービスを含む計9社が参加した。

関連記事:中央銀行ら参加の「プロジェクト・アゴラ」、トークン化資金による国際決済の強化を実証

国際決済銀行が主導する「プロジェクト・アゴラ」が、トークン化された銀行資金を用いたクロスボーダー決済の実証を行った。今後は実環境に近い取引での検証へ移行する。

今回の実証は、2026年3月に実施した「EDI非利用企業向け・紙の請求書からの決済自動化」実験に続く第2弾として位置づけられる。対象をEDI利用企業に広げ、受発注から支払い・照合までの一連の業務をデジタルで完結させる仕組みの有効性を検証した。

実証の内容と確認できた効果

実証では、ツルハグループが保有する花王グループカスタマーマーケティング向けの受領データおよび返品データを抽出し、インボイスチェーン上に送信。

そのデータを元に「商取引トークン」を生成し、DCJPYによる支払いを実行した。締め日までの合算データに基づく額面通りの支払い完了が確認された。

実証実験のスキーム図 出典:公式発表

支払い完了後は、債権管理システムとの照合に使う消込ファイル(売掛金と入金額の突き合わせデータ)を自動生成し、対象の債権管理システムで処理が実行可能であることを机上で確認した。

一連の流れにより、経理部門で工数が大きい照合業務や仕訳・記帳処理において、数人月分の業務削減と業務プロセスの大幅な効率化が見込めることを示した。

今後の展開と長期目標

短期的には現行業務フローを大きく変えない形で、売手・買手双方の経理部門における支払・入金業務の効率化を進める方針だ。売掛金と入金額の差分解明作業の自動化による省人化も目指す。長期的には業務フローそのものを改革し、完全無人化と財務のトレジャリー機能強化を目標に掲げる。

インボイスチェーン分科会は今後、EDI利用企業のユースケースにおける機能課題の整理と解決策の策定を進め、社会実装に向けた議論を継続するとしている。

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