ビットコイン価格は早朝に激しい値動き、明朝4時のイーサリアムハードフォークはどのような影響を与えるか|仮想通貨市況

仮想通貨市場

●イーサリアム・ハードフォーク直前で仮想通貨市場に売り仕掛けか

●ビットコイン価格はボックスで推移

●BitMEXの規約改定で、利用不可対象に米国など9ヶ国

金融市場と仮想通貨

2019年2月28日(木)の国際金融市場の値動きは、以下の通り。

日付 NYダウ 日経平均 BTC価格
2/22(金) 25,850ドル(-103) 21,425円(-38) 43.4万円
2/25(月) 26,031ドル(+181) 21,528円(+102) 41.8万円
2/26(火) 26,091ドル(+60) 21,449円(-78) 41.9万円
2/27(水) 26,057ドル(-33) 21,556円(+107) 42.1万円
2/28(木) 25,985ドル(-72) 21,385円(-171) 42.5万円

本日の東京株式市場は、171円安の21,385円と反落。

米中貿易協議の進展に関する楽観的な見方が後退したことに加え、インドとパキスタンが互いの領地を空爆するなど、情勢緊迫化になったことで地政学リスクも上昇。英国のEU離脱問題も控える中、先行き不透明感が強まっている。

地合いが怪しくなってきた場合、ポジション縮小や空売り、あるいは、日経平均など原指数が下がると利益が出る「日経ダブルインバース上場投信(1357)」で、保有ポジションのリスクヘッジを行うことも検討したい局面だ。

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ビットコインテクニカル分析

イーサリアムの大型アップデートが,明日の明け方(4時頃)に控える中、先行指標化しているイーサリアムにおける下落主導によるビットコインに売り仕掛けが入った可能性が指摘されており、レンジを底抜けたものの、37.7万円(fib0.7865)付近で大きな下ヒゲを残して急反発するなど乱高下している。

1時間足でチャートを拡大して確認すると、下図のようになる。

大きな下ヒゲを無視すれば、41.2万円(fib0.5)〜42.7万円(fib0.382)のボックス圏で推移しているようにも見受けられ、センターライン(オレンジ点線)が短期サポートラインと化している。レンジ上限でのショート、レンジ下限でのロングは、背にしやすいポイントの一つだと言えるだろう。

イーサリアムの最新状況

なお、国内最大手のbitFlyerでは、利用者保護のため、本日22:00頃よりイーサリアムの預入/送付を停止するとしている。アプデに向けて上昇していたイーサリアム価格に「Sell the fact(噂で買って、事実で売る)」が意識される中、イベント完了後にどのような値動きを見せるのかが注目される。

今回行われる大型アップグレードの「Constantinople+St.Petersburg」に関しては、まずは「Constantinople」を実装、続けて1月に発見された脆弱性「EIP 1283」を削除するため、2次アップグレード「St. Petersburg」を実装する「2段階構成」となっている。

>詳細はこちら。

イーサリアム財団の公式ブログより、大型アップグレードの「Constantinople/St. Petersburg」の実施日と実装ブロック・ナンバーが掲載されている。2月28日前後に予定。

今回のアプデ内容での重要ポイントは、EIP 1234:マイニング報酬が「3ETH→2ETH」に減少する点と、EIP 1283:スマートコントラクトがネットワーク上で、どのように保存されるかを分析し、必要なだけの手数料「ガス(GAS)」を計算することだ。

現在、dApps利用時などにネックになっている、トランザクション手数料を大幅に引き下げる機能を持つこともあり、これが無事に完了した場合、dAppsプラットフォームとしての需要増も期待できるため、中・長期的なメリットは大きいものと考えられる。

大型アップデートにおける脆弱性が原因で2月27日前後に延期されたイーサリアム、解決案として二段階のアップグレード実装が予定されている。本文では「コンスタンチノープル」に向けた最新状況をまとめる。

なお、公式ブログによれば、BinanceやCoinbaseなどの取引所、または、Metamask、MyCrypto、MyEtherWallet、もしくはLedger、Trezorなどのイーサリアム対応のウォレットを使用するユーザーには、そのプロバイダーからのインストラクションがない限り、特に自ら対応する必要はない。

直近のビットコインの値動きは、イーサリアム価格が先行しているため、売り叩かれた場合は、ビットコイン価格にも影響を及ぼす可能性が考えられる。アプデ直後の値動きには注視したい。ただし、売り目線が強い場合、売りポジションを踏み上げてのショートカバーもあり得ることから、臨機応変な対応が求められる。

海外最大手取引所「BitMEX」でも新たな規制

世界最大の仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXから、利用規約の改定と、新たなプライバシー条件に関する通知が行われた。

出典:BitMEX

今回の利用規約改定は、3月6日に施行される予定で、Bitmexの使用を継続することで、自動的に規約に承諾したことになるという。

今回のアナウンスにおける最大の注目点は、“規制国・地域からのアクセスの禁止及びお客様のトレーディング・プラットフォーム上での活動の制限が含まれる”とするアクセス禁止国の箇所である。

BitMEXが「利用不可対象国」として、以下の国をリスト可しており、該当国の居住者がBitMEXにアクセスし発覚した場合には、アカウントの凍結または停止措置の対象となると警告をしている。

  • 米国
  • カナダ(ケベック州)
  • キューバ
  • クリミア
  • セヴァストポリ
  • イラン
  • シリア
  • 北朝鮮
  • スーダン

これらのリストを見る限り、国外取引所における規制に厳しい措置を講じている国が挙げられているほか、米国の経済制裁国など、テロ資金供与などの点も重要視されている可能性がある。

日本は、現状では該当リストには挙げられていないものの、日本も米国同様、国外の取引所利用に関する警告を行なっているため、規制の厳格化が行われ次第、利用制限に該当する可能性も考えられる。

つい先日、金融庁管轄の自主規制団体によるルール整備の一環として、国内最大手bitFlyerで「レバレッジの最大倍率が15→4倍」まで大幅に引き下げられることが発表されたばかりだ。

仮想通貨取引所bitFlyerは26日、ビットコインFX取引を提供する「bitFlyer Lightning」における証拠金取引のサービス内容変更を告知、最大レバレッジ倍率を4倍に変更する事を発表した。

猶予期間が設けられているとは言え、最大レバレッジが約1/4まで引き下げられることで、保有ポジション期日までに持ち越した場合は、必要証拠金が大幅に不足して強制ロスカットになるリスクもある。

短期的には、BitMEXなどハイレバレッジ可能な海外取引所への資金流出も考えられるが、このような経緯から海外取引所でも日本居住者が利用制限される可能性も否めない。いずれにせよ、健全な市場を育成するためには必要な一歩だと言えるだろう。

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衆院予算委員会での中谷議員の質問を受け、麻生大臣や日銀副総裁がデジタル通貨や仮想通貨(ブロックチェーン)に言及した。田中内閣府副大臣も「インターネットの黎明期同様、試行錯誤を経て発展する可能性は十分ある。利用者保護とイノベーションの観点から、しっかりと支援していきたい。」などと述べたほか、討議では仮想通貨(ビットコイン)市場にも言及されている。
今回のビットコインテクニカル分析では、4年前の下落トレンドから仮想通貨市場「トレンド転換」への注目ポイントを考察。今春以降の「上昇トレンド」を示唆する理由とは?仮想通貨イーサリアム大型アップデートの歴史から、市況推移も探る。
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