ロシア中銀、ビットコインなど仮想通貨への投資上限額を「年1000万円」に定める方針を示す|露大手メディアが報道

露中央銀行「仮想通貨投資の上限額は年間1000万円」
ロシア中央銀行は、一般投資家の仮想通貨への投資上限額を年間600万ルーブルに定める方針であることが判明した。1000万円以上投資するために必要な適格投資家となるための条件も紹介。

ロシア中銀、仮想通貨の投資限度額設定目指す

ロシア中央銀行は仮想通貨への投資に限度額を設ける方針で進んでいることがロシアのビジネスメディアRBCの報道で判明した。ロシア中銀のデジタル金融資産に関する法律の草案内容で明らかになったとしている。

ロシア中銀は一般投資家の仮想通貨への投資額に年間600万ルーブル(約1018万円)の限度を設ける意向であることがわかった。また一般投資家が限度額を超えないよう、仮想通貨取引所やカストディサービスを提供する事業者に対して情報管理システムを導入する計画もあることが判明している。

上記の年間600万ルーブルは、一般投資家がクラウドファンディングの際に投資できる上限額と同じ額だ。

日本仮想通貨交換業協会が2018年4月に公開した仮想通貨取引に関する現状報告を元に、日本の1000万円の資産額保有者割合を見ると、日本の仮想通貨利用者では1000万円以上の預かり資産比率はの0.36%に留まっている。(データは預り資産額であるため比率に関する参考資料として掲載)

適格投資家はその限りではない

通常は超えることがないかもしれない600万ルーブルの条件だが、全保有資産(仮想通貨以外を含め)など複数の条件を満たす的確投資家はその対象にはならないとされている。

シティバンクによると、ロシア政府から適格投資家として認可される為には以下の条件を満たす必要がある。

  • 最低一年以上の投資経験
  • (又は適格投資家として認定されている企業で2年以上勤務)
  • 経済学の学位
  • (又はCFA・CIIA・FRMとしての資格を持つ)

ロシア政府は以前にもFX取引の分野を今回の仮想通貨取引と同様に規制しようとした経緯がある。ロシア中銀はFXへの投資限度額を設けようと試みたが、2016年に露議会が法案を却下していた。

また現在、ロシア政府はアメリカから経済制裁を受けているため、仮想通貨が経済制裁を免れる手段の一つとして着目されている点も注目の要因の一つである。ロシア同様、経済制裁を受けているイランは2月に金を担保とした独自の仮想通貨「PayMon」を発行した。

ロシアでは元連邦エネルギー省大臣のイーゴリ・ユスフォフ氏が原油を担保とした仮想通貨を発行する法案を提出するとの報道もされている。

他にも2月末にプーチン大統領が仮想通貨に関する規制の策定期限を7月上旬までに定めており、仮想通貨の法整備に積極的に取り組んでいるロシアにおいて仮想通貨がどのように取り締まりが行われるかは引き続き見ていく必要がありそうだ。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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