米最大手仮想通貨取引所コインベースが証拠金取引検討、アジア展開ではバイナンスにラブコール

Coinbaseも「証拠金取引」開始か
Coinbaseのビジネス部門VPは、The Blockの取材にて「証拠金取引」の実装に言及。アジア市場の展開については、バイナンスと「敵対関係でなく友好関係」を構築したいとした。

Coinbaseも「証拠金取引」開始か

米国の最大手仮想通貨取引所Coinbaseは、「証拠金取引」の実装を検討しているという。

米仮想通貨メディアThe Blockの取材に応じたCoinbaseのビジネス部門VPを務めるEmilie Choi氏は、「証拠金取引が我々の次なる事業フェーズとなることは間違いない。特に活発的なトレーダーにとっては重要なサービスだ。」と、その可能性をほのめかした。

しかし現在、仮想通貨取引所に関する連邦法律はなく、既存の証券取引所のように規制されていないため、規制面を重視するCoinbaseは証拠金取引の分野には携わっていない。なおCoinbaseはNYが発行する仮想通貨の事業ライセンス「ビットライセンス」を持っているため、連邦レベルだけでなく、州における規制に準拠した新規事業を整える必要はあるだろう。

Choi氏は規制準拠の面に対して、「現在米国の仮想通貨規制は曖昧で不透明であるため、対応の仕方を探っている。社内ではこの案件について話し合っている。」と答えている。

なお、現在業界最大級のBinanceが米国以外のサービスで、証拠金取引の開始に向けて準備を整える中、Coinbaseはアジア地域においてその遅れを取るとされているが、Choi氏はこのようにCoinbaseの立ち位置を説明する。

アジア市場はとても広い。(競合他社とされる)Binanceとは敵対関係でなく、友好関係を築きたい。Binanceと異なり、Coinbaseは地域広く法定通貨ペアを提供しているため、事業のターゲットが分かれている。

Binanceの法定通貨取引所、証拠金取引機能の進捗

CoinbaseのChoi氏は、CoinbaseとBinanceの最大の違いは法定通貨ペアの提供と主張しているが、実際Binanceは昨年、全ての大陸において法定通貨建ての取引所を開設する目標を発表した。

現在、法定通貨ペアを提供しているBinance系列の取引所は、シンガポールドルSGD建ての「バイナンス・シンガポール」、イギリスポンドGBP建てとユーロEUR建てを提供する「バイナンス・ジャージー」と、アフリカの国ウガンダの法定通貨UGXを提供する「バイナンス・ウガンダ」との3つがすでに存在している。

また29日、「米ドル(USD)建て」の取引所開設をほのめかす画像を公開した。公式ツイート上では、「ローディング…90%」との進捗度が表示されており、新たに米ドル建ての仮想通貨取引ペアの提供可能性を示唆する。

法定通貨取引所の他、Binanceは現在「Binance 2.0」という新たなバージョンを構築しており、証拠金取引の機能に関してはここ数日いくつかのティーザー画像を公開した。実際のサービス開始も「間も無く」とCEOのCZ氏によって確認されている。このように、Binanceは法定通貨取引事業と証拠金取引サービスを積極的に進めている。

米国の最大手Coinbaseと世界最大手Binanceは、今後どのように事業戦略を取り、競争あるいは共存していくか業界に非常に注目されている。

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Binanceは待望の「証拠金取引」機能の画面をチラ見せしている。CZ氏もSNS上でサービスの開始準備を認めた。現在一部のユーザーにベータ版を提供しているという。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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