断続的な買いを観測、ビットコイン7600ドルの重要性と弱気相場の兆候とは|仮想通貨市況
- 仮想通貨市場
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●海外アナリストが分析するビットコイン強気継続と弱気相場の節目
●LTC続伸とQASH急反発の理由
金融市場と仮想通貨
本日の東京株式市場は、ドル・円は弱含みで推移。前日比74円安の2万1129円で引けた。
米中貿易摩擦に関する先行き不透明感で様子見基調が強まるなか、売買代金2兆円以下の薄商いとなっている。
ビットコインテクニカル分析
ビットコインは、狭いレンジの中で推移している。10日8時を境にして徐々に下値を切り上げているほか、断続的にまとまった買いが入ることから、一定の強さも確認できる。
現在のように売り・買いの勢力が拮抗している限り、乱高下しながら形成中のペナント(黄)では、赤矢印のような値動きで収束点に向かうこともシナリオの一つとして想定されるが、上抜けした場合はショートが背にしやすい①のラインで売り圧力が、下抜けした場合はロングが背にしやすい②のラインで買い圧力がそれぞれ強くなりそうだ。
直近安値を底抜けた場合は、③のゾーンでの反発が大きくなると思われるが、大衆心理が下目線に向かう中で意識されている日足三尊を否定した場合は、ジリジリと下値を切り上げ、年初来高値更新を見にいく可能性もある。このようにして揉み合っている場合、レンジの真ん中で不用意にポジションを建てると、上下に振られた時に狼狽するリスクが高まるので気を付けたい。
なお、ビットコイン先物を提供するCMEの5月分の出来高と建玉が、取引開始以来の過去最高水準に達したことが判明した。
ビットコイン先物の出来高がこれほどまでに急増した理由として以下の要因が挙げられる。
- ビットコイン価格の高騰
- 機関投資家から高まる関心
- 競合Cboeが仮想通貨先物取引から撤退
詳しい内容は以下の記事で解説している。
関連記事:仮想通貨ビットコイン先物が人気続伸|月間出来高は過去最高の1.3兆円に到達
有価証券問題が取り沙汰される
仮想通貨取引所Gate.io、リップルやネムなど計19銘柄を米国市場から取引停止。米国のユーザーからの取引サービス停止に関して、Gate.ioは「不明確な規制」を要因に挙げており、先日、米国拠点のBittrexとPoloniexの対応同様に有価証券問題が再燃しつつあるとの指摘もある。
一方で、NYの仮想通貨関連業者ライセンス「ビットライセンス」を取得している大手取引所Coinbaseは、先日XRPの取り扱いを開始。XTZ(Tezos)のステーキングサービスも提供し始めており、Gate.io(ビットライセンス未取得)とは事業の立ち位置が異なる。
詳しい内容は以下の記事で解説している。
関連記事:仮想通貨取引所Gate.io、リップルやネムなど計19銘柄を米国市場から取引停止|有価証券問題が再燃か
ライトコイン続伸
12日の仮想通貨市場は、昨日も年初来高値を更新していたライトコインが続伸。一時JPY建で15,000円の値をつけ、上昇していた前日比で見ても+10%高を記録した。
時価総額も4位に浮上したことで、ビットコインの10分の1まで市場規模を拡大してきたライトコインだが、11日からの相場を見る限りでは相場の牽引要因ではなく、市場内資金がライトコインに流れている印象だ。
CoinMarketCapの上位通貨の週間変動チャート比較を見ても、右肩上がりのチャートを形成するのはライトコインやBNBなどの銘柄のみで、他通貨との値動きと比較すると明確な違いが見受けられる。
国産通貨QASH高騰
本日は、昨年、2回にわたるICOで17億ドル(約1845億円)という巨額の資金調達に成功したTelegramの独自仮想通貨Gramが、海外大手取引所Liquidで7月に売り出されることが判明したことで、関連銘柄のQASHも前日比一時20%以上高騰した。
海外アナリストの最新見解は
5月31日、ビットコインが100万円の大台を目前に急反落した時、海外の人気アナリストJosh Rager氏は、1つの節目として8200ドル(約90万円)のラインを超えることが、継続的な強気相場を形成するにあたり重要であることを指摘していた。
この8200ドル(89万円)のラインを依然として注視しているRager氏は、新たなビットコイン相場分析で、現時点では8017ドル(約87万円)付近が直近相場のレジスタンスに該当するとしている。
仮に終値(13日9:00)で87万円を超えた場合、今の心理的節目である8200ドルにまで上昇する可能性は十分ある。そうすれば、8550ドル(93万円)の水準まで反発できるかもしれない。
一方で、終値が4時間足で7600ドル(約82万円)を下回った場合、弱気相場になる可能性は高い。
なお、8000ドル(86.6万円)以上で上昇相場継続の場合のシナリオは、以下のように想定しているようだ。
いずれにせよ、8000〜8100ドルの推移が注目される。
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