3割の人々が「仮想通貨のボラティリティが高いため利用しない」|世界22ヶ国を対象に調査
- 世界の5人に1人は仮想通貨の購入経験あり
- 世界22ヶ国を対象とした調査で、対象者の19%が「仮想通貨を購入したことがある」と回答した。また同調査からは、世界の人々の仮想通貨に対する理解度や期待感に関するデータも明らかになっている。
世界の5人に1人は仮想通貨の購入経験あり
ロシアの大手サイバーセキュリティ企業Kasperskyが行った調査によると、世界全体で19%の人々が仮想通貨を購入した経験をもつことが明らかになった。同調査は世界22ヶ国で計13434人を対象に実施された。
およそ5人に1人が仮想通貨を購入した経験をもつ結果となったが、一方で、その技術に対しての理解度はまだ低い様子がうかがえる。「仮想通貨を十分に理解している」と回答した調査対象者は10%にとどまった。
また、理解度に関連したほかの質問において、45%が仮想通貨がどのように働くかわからないと回答。18%が、技術的に複雑になりすぎたため使用をやめたとした。
それらの結果からは、仮想通貨を購入している層でも、そのおよそ半分の人々は技術に関する十分な理解があるとは考えていないということが推察できる。仮想通貨関連の技術は進歩が著しく、多くの人がその変化に追いつけていないことが要因として考えられるだろう。
3分の1以上が仮想通貨は「一時的な流行」とみる
人々の仮想通貨の今後に対する見方は、依然として保守的な姿勢がうかがえる。調査対象者の35%が、「仮想通貨は一時的な流行である」と回答した。
また31%は、仮想通貨の価格は非常に不安定であり、それらを使用するなら安定性が必要であると回答。全体のおよそ3人に1人が、仮想通貨に対して保守的な見方を示す結果となった。
しかし一方では、仮想通貨を購入したことがないと回答した人のうち、14%が「将来的に仮想通貨の保有を望んでいる」と答えた。調査時期の11月は長く続いた弱気相場の中にあったが、その状況でのこの結果は、仮想通貨の将来に対して楽観的な見方をする人も少なくはないことを示しているだろう。
仮想通貨使用者5人に1人がハッキングを経験
調査からは仮想通貨に関連したハッキングなどの被害の多さといった課題も浮き彫りになった。仮想通貨使用者の19%が、これまでに取引所へのハッキング攻撃を経験していると回答した。
また仮想通貨使用者の15%が、仮想通貨詐欺の被害にあったことがあると回答。Kasperskyは、2018年の仮想通貨の盗難被害額の合計はおよそ20億ポンド(約2700億円)にのぼるともしており、問題は深刻だ。
これらの課題は、仮想通貨の普及の妨げとなる1つの主要な要因となっていることが考えられる。世間への浸透を目指していくなら、解決していかなければならない問題だ。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します