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FTX、債権者に3500億円規模の弁済を3月末開始 回収率100%以上のグループも

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 小口債権者は累計120%回収
  • 余剰資産による優先株主への支払いも開始

FTXが4回目の弁済へ

破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは18日、連邦破産法第11条に基づき、債権者への4回目の分配を3月31日から開始すると発表した。今回は合計で約22億ドル(約3,500億円)を弁済することになる。

分配は、記録されている債権者に対して、FTXの分配サービスプロバイダーであるBitGo、Kraken、Payoneerを通じて、3営業日以内に現金で行われる予定だ。

FTXはすでに、元ユーザーと投資家に対し60億ドル以上を返済しているが、今回の分配はそれに上乗せされるものだ。これによって、債権者が回収できる資金の割合が増えることになる。

クラス5Bの債権者には5%の弁済があり、回収率は100%に到達。クラス6A、およクラス6Bの債権者にも15%の弁済があり、回収率は100%に達する。クラス5Aは18%の追加弁済を受け取り、回収率は96%となる。

また、FTXの債権者の大半を占める個人投資家や小口債権者である「コンビニエンスクラス(クラス7)」にも、累計回収率120%となる分配金が支払われる。

なお、FTXは債権者に、仮想通貨現物ではなく、FTX破綻申請時である2022年11月時点での現金相当額で弁済する。債券者が仮想通貨のここ数年の上昇の恩恵は受けられないことには、批判の声も存在するところだ。

関連:FTX債権者は仮想通貨上昇分の恩恵受けられずか 債権実質回収率の試算は9%~46%

FTXは、関連団体を装ったフィッシングメールや詐欺サイトへの注意喚起も行った。

フィッシングメールとは

銀行や有名企業などを装い、偽サイトへ誘導し、ID、パスワード、クレジットカード情報などの個人情報を盗み取ろうとする詐欺メールのこと。

優先株主への分配も開始

FTXは、優先株主に対しても、2026年5月29日を初回として支払いを開始すると発表した。支払いは優先株主債務免除基金信託の資金から行われる。

これには、FTXの破産前に優先株式を保有していたベンチャーキャピタルなどの投資家が該当。通常、破産手続きで株主は弁済の順位で優先されない。このため、FTXの動きは、債権者への支払いをすべて行った上で、なお余剰資産が残ったことを示唆している。

FTXの前CEOであるサム・バンクマン=フリード氏は2024年に、米国地裁で電信詐欺、商品詐欺、マネーロンダリングなどにより懲役25年の判決を受けた。

しかしその後再審請求しており、FTXは流動性危機に陥った際にも、まだ支払い能力があったと主張している。FTXの管財人が顧客に100%以上の回収率で資金返済するとしていることも、流動性不足が一時的なものであったことを示すと述べた。

検察は「サム氏が顧客資金を盗み、FTXを破産に追い込み、数十億ドルの損失を引き起こした」というストーリーを自明視していたとも続けている。

一方で、巡回裁判所の裁判官は、裁判の重要な論点は支払い能力ではなく、FTXが投資家や顧客に虚偽の説明を行っていたことだと指摘している。

関連:FTX前CEOサム氏、再審請求提出 「破産していなかった」と主張

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