仮想通貨調査団体「ビットコインなど仮想通貨市場は、第二次テザーバブルに突入した」
- 仮想通貨市場がテザーバブルに突入か
- 仮想通貨の調査団体がテザーに関する調査書を公表。ビットコイン(BTC)高騰などこれまでの経緯を分析し、現在の仮想通貨市場がテザーバブルに突入したと結論づけた。
仮想通貨市場がテザーバブルに突入か
仮想通貨に関する調査を行う非営利団体「Coinmonks」がテザーに関する調査書を公表。その調査結果では、現在の仮想通貨市場がテザーバブルへと突入しているとしている。
これまでの各取引所におけるBTC/USDの乖離度を表したグラフ(下図)とBTC価格を比較すると、BTC価格が40%以上下落した2018年11月13日から27日の間で、コインベースで4%の価格乖離が発生していることが読み取れる。
また2018年11月27日には、BitfinexでUSDT/USDの取引が開始され、2019年4月11日にはBTC/USDTのマージン取引が導入された。
その後、2019年4月24日から5月11日にかけてBitfinexでのBTC取引でも、4%の価格乖離を見せた。こうした事態に陥った一番の原因は、テザー問題を発端としたBitfinexへの取り付け騒ぎだと見られている。
上図を確認すると、2019年4月24日から5月11日の間、Bitfinexとクラーケンの両取引所におけるUSDT/USDの価格乖離を確かめられるが、これはBTC価格が4%の乖離を見せた時期と重なる。またそれと同時に、米ニューヨーク州のLetitia James司法長官が大手取引所BitfinexやTether社の親会社iFinex社に対して裁判所命令を発令。テザー(USDT)の裏付け資産から8億5000万ドル(約950億円)相当の資金を不正に利用していたことが発覚している。
これを契機に、5月に至るまで新たにテザーは発行されず、BTC価格も横ばいで推移している。
巨額の資金調達も
その後、Bitfinexは、10億ドル(約1100億円)に及ぶ資金調達を行い、新たなトークン「LEO」を同取引所に上場。これにより、10億ドルという巨額の資金調達に成功した。
それも一つの要因となったのか、今年5月16日にニューヨーク州最高裁判所のJoel Cohen判事がTether社とBitfinexに対し、USDTの準備金の移動を原則的に禁じる命令を16日に出したものの、その内容は比較的緩やかで、BitfinexとTether社が通常業務を継続させられるといったものだった。
それを受け、テザー社は6月22日に1億ドル規模のUSDTが発行されたが、その後ビットコイン価格は急騰している。
調査書の見解では、こうした経緯を鑑みた上で、現在の仮想通貨市場は、第二次(2回目の)テザーバブルに突入していると結論づけている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します