edgeX(エッジエックス)は、中央集権型取引所(CEX)並みの使いやすさで永久先物取引ができる分散型取引所(DEX)です。公式サイトによると、累計取引ボリュームは5,900億ドルを超え、永久先物DEX市場でトップクラスの存在感を示しています。
独自トークンの発行やエアドロップの実施も予定されており、トークンの発行に向けて注目度が高まっています。
この記事では、edgeXの特徴から取引や流動性提供の仕方、リスクまでをわかりやすく解説します。
edgeXとは?

出典:DefiLlama
edgeX(エッジエックス)は、暗号資産の永久先物(パーペチュアル)取引を中心に提供する分散型取引所(DEX)です。
高い処理速度と優れたユーザー体験により、公式サイトによると累計取引ボリュームは約5,900億ドル以上を記録しています。競争の激しい永久先物DEX市場においても取引量を伸ばしており、存在感を高めています。
最大の特徴は、DEXでありながら中央集権型取引所(CEX)に匹敵する直感的なUI/UXを実現していることです。この使いやすさにより、初心者から上級者まで幅広い層のトレーダーに支持されています。
なぜedgeXは投資家から高い注目を集めているのか、その理由を解説します。
edgeXでできること
edgeXの主な機能は以下の通りです。
- 永久先物取引:主要銘柄のロング/ショート、レバレッジ設定、成行・指値注文など、一般的な取引所に近い操作で取引できます。
- Vaultで流動性提供(LP):資産をVaultに預け、取引環境を支える形で参加します。参加方法や仕組みは後半で解説します。
edgeXの独自トークンとエアドロップについて

出典:edgeX
edgeXでは独自トークンの発行が予定されており、公式ロードマップではTGE(トークン発行イベント)が計画されています。トークノミクスによると、エアドロップにはトークン総供給量の25%が割り当てられています。
edgeXではこれまで、取引や流動性提供などの利用状況に応じてポイントが付与される参加型プログラム「Open Season」が実施されていましたが、2025年12月3日をもって終了しています。
現在は「Pre TGE Contribution Program」として、TGE前の期間におけるユーザー貢献を評価するプログラムが実施されています。
公式情報によると、以下の報酬プールが用意されています。
- EpicSer NFT ×20
- edgeXミームトークン「$MARU」1億枚
評価基準としては、取引アクティビティ、チームパフォーマンス、コミュニティへの参加状況などが挙げられています。
主な評価対象の詳細
| アクション | 内容 | 評価されるポイント |
|---|---|---|
| Perp取引(トレード) | edgeX上での永久先物取引 | 取引量・取引頻度などのトレードアクティビティ |
| 流動性提供(Vaults) | Vaultsを通じた流動性提供 | プラットフォームへの資金提供による貢献 |
| チームパフォーマンス | Vaultsや戦略単位での成果 | 個人単位ではなく、参加先のパフォーマンスも影響 |
| コミュニティ参加 | edgeXのコミュニティ活動への関与 | 継続的な参加・サポート姿勢 |
公式には、評価の比率やポイントと報酬の具体的な換算方法は明らかにされていません。
ただし、Open Season終了後の期間における行動が評価対象となること、トレードや流動性提供など実際の利用が重視されていることが、公式情報として示されています。
edgeXの使い方
ここでは、edgeX を初めて利用する方向けに、ウォレット接続からトレード、流動性提供(Vaults)を順を追って解説します。
edgeXで取引するためには、まずedgeXにログインできる状態を整えておく必要があります。アカウントはメタマスク(MetaMask)などのEVM系ウォレット、もしくはメールアドレスを使って簡単に作成できます。
メタマスクの作成方法については「メタマスクの使い方」をご覧ください。
アカウント作成
1. edgeXの公式サイトへアクセスし、「Connect Wallet」をクリック

出典:edgeX
2. 「ウォレット」または「メールアドレス」を選択
- メールアドレス:送信されたメールで認証を行う
- ウォレット:画面の指示に従って署名を実行
3. 利用規約に同意して完了
ウォレットを使用する場合は、接続と同時にアカウントが自動生成される仕組みになっています。
アカウント作成後は、取引やイベント参加のために次の2つの署名を求められます。
- Verify ownership(所有者確認)
- Enable trading(取引許可)

出典:edgeX
これらの署名を完了すると、edgeXの利用準備が整います。
edgeXでのトレード方法(Perp取引)
edgeXでは、ウォレットを接続するだけで永久先物(Perp)取引を行うことができます。中央集権型取引所に近い操作感でありながら、資金は自分のウォレットで管理される点が特徴です。
資金を入金する

出典:edgeX
右上の「入金」タブをクリックすると、以下のようなポップアップが出てきます。

出典:edgeX
- ①「パーペチュアルアカウント」を選択
- ②資産を選択
- ③チェーンを選択
- ④数量を入力
①〜④の内容を確認し、「⑤入金確認」をクリック、ウォレットで承認します。
edgeXへの入金対応チェーンと通貨は以下の通りです。なお、USDCは国内取引所でも購入可能です。詳しくは「USDCの買い方」をご覧ください。
- Ethereum(イーサリアム):USDT
- Arbitrum(アービトラム):USDT・USDC
- BNB Smart Chain:USDT
※入金時には、利用するネットワーク(イーサリアムやアービトラム)のガス代としてETHが必要です。事前にウォレットへ用意しておきましょう。ガス代についての詳しい情報は「メタマスクのガス代とは?」をご覧ください。
イーサリアムを取得したい方に
+解説記事
トレード手順
「無期限先物」のページを開き、取引を開始します。

出典:edgeX
- ①BTC、ETHなどの取引ペアを選択
- ②レバレッジを設定
- ③成行・指値など注文方法を選択
- ④注文数量を設定
- ⑤ロング/ショートを選択
①〜⑤を設定したら、注文を実行します。内容を確認し、ウォレットでトランザクションを承認してください。
トレード履歴や保有ポジションは、取引画面上でリアルタイムに確認できます。
edgeXでの流動性提供(Vaults)の方法
edgeX では、Vaults を通じて流動性提供を行うことができます。 Vaults は、トレード戦略や運用方針ごとに設計されたプールに資金を預ける仕組みです。
流動性提供の手順
「eストラテジー」 ページへ移動し流動性を提供します。
①Vaults名「eLP」を選択し「詳細を見る」をクリック

出典:edgeX
「eLP」は、edgeXで最初に提供される流動性提供用のVaultです。
ユーザーが資金を預けることで、edgeXの取引に必要な流動性を支え、その対価としてリターンの獲得を目指す仕組みになっています。
②「入金」→「今すぐ振替」をクリック

出典:edgeX
③預け入れ金額を入力し、内容を確認する
トランザクションを承認すると、Vaultへの参加が完了します。
Vaults への参加状況や運用成績は、ダッシュボードから確認できます。
※Vaultsへの流動性提供は、運用成績や市場状況により損失が発生する可能性があります。
edgeXの取引手数料(2025年12月時点)
edgeXでは、2025年半ばに手数料の引き下げが行われ、一般ユーザーに適用される基本的な取引手数料は以下の通りです。
- Maker手数料:0.015%
- Taker手数料:0.038%
Maker(メイカー):すぐに約定しない注文(指値注文など)を出し、板に流動性を提供する取引
Taker(テイカー):すでに出ている注文に対して、すぐに約定する取引(成行注文など)
直近30日間の取引量に応じてVIPランクが適用されると、手数料はさらに割引されます。
また、V1では取引時のガス代はedgeX側が負担するため、実質的にガス代は無料です。
そのほか、永久先物取引では資金調達率(Funding Fee)が1時間ごとに発生し、ポジションの強制清算時には清算手数料がかかります。
自身のVIPランクや手数料は、画面右上の「詳細」→「VIP」より確認できます。

出典:edgeX
また、入金自体にedgeXの手数料はかかりませんが、ウォレットから送金する際には利用するネットワークのガス代が必要です。 イーサリアムやアービトラムから入金する場合はETHが必要です。
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ポイント・貢献状況の確認方法
edgeX では、ユーザーの取引状況や参加状況を確認できるダッシュボードが用意されています。「ポイント」「$MARU」のページにそれぞれのダッシュボードと成績が表示されています。

出典:edgeX
edgeXを利用する際の注意点・リスク
edgeX は便利な一方、以下のようなリスクも存在します。
- 価格変動リスク:永久先物取引では価格変動が大きく、損失が発生する可能性があります。
- 清算リスク: レバレッジをかけた取引では、急激な価格変動により清算される場合があります。
- 流動性提供のリスク:Vaults では運用成績や市場状況により損失が発生する可能性があります。
- スマートコントラクトリスク: DeFi プロトコル特有のリスクとして、バグや不具合の可能性があります。
利用する際は、余裕資金での運用を心がけ、仕組みやリスクを理解したうえで参加しましょう。
まとめ
edgeXは、永久先物取引や流動性提供ができるDEXです。 操作画面は一般的な取引所に近く、DEXを初めて使う人でも始めやすい設計になっています。
現在、ポイントプログラムとして実施されていたOpen Seasonは終了していますが、 取引や流動性提供など、edgeXの利用状況を評価する取り組みは継続しています。
今後のインセンティブ施策については公式発表を待つ必要がありますが、 仕組みを理解し、無理のない範囲で実際に触れておくことで、edgeXの特徴を把握することができます。
利用する際は、価格変動や清算などのリスクを理解し、余裕資金で参加するようにしましょう。
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