米SEC 「ビットコインETF」3件の承認判断を延期、VanEck版の最終可否判断は10月18日

米SEC「ビットコインETF」3件の承認判断を延期決定
SECが、申請中されていた仮想通貨に関する3件の「ビットコインETF」承認判断を再延期した。最終判断期日は、有力視されるVanEck版が10月18日、Bitwise版が10月13日となっている。

米SEC「ビットコインETF」3件の承認判断を延期決定

アメリカ証券取引委員会(SEC)が現在申請中の3件のビットコインETF全ての承認判断を延期したことが、8月12日に公開された同委員会の文書から明らかになった。

延期されたETFは以下の通り:

  
申請企業 上場予定取引所 申請登録
VanEck/SolidX Cboe BZX 2019年1月
Bitwise Asset Management NYSE ArcaNYSE Arca 2019年1月
Wilshire Phoenix 「the Trust」 NYSE Arca 2019年6月

このうち、VanEck版と Bitwise版の ETF申請に関しては、3回目の延期判断となり、これ以上の延期はできない。承認可否の最終判断は、VanEck版が10月18日、Bitwise版が10月13日となっている。

Wilshire Phoenix社のETFの可否判断に関しては、9月29日までとなるが、さらに150日の判断延期も可能である。

SECは、これまでに申請されたETFのいずれも承認していない。その理由として当局は、仮想通貨取引における「詐欺的で操作的な行為および慣行」に対する懸念を挙げている。また、Jay Clayton長官は、健全なカストディ環境を整えることも必須だと述べている。

これに対し、 Bitwiseは5月、SECに提出した調査報告書のなかで、ビットコイン取引量の95%がフェイクであるとしながらも、そのような偽装を除外した「本当のビットコイン現物市場」が、いかに秩序があり効率的で健全なものかということを、データの裏付けとともに主張している。

Wilshire Phoenix社のETFが、VanEck版およびBitwise版ETFと異なるのは、ビットコインだけではなく、短期の米国債権という異なる資産を含む点で、仮想通貨特有のボラティリティを抑えるよう設計されたものだ。

また、SECが懸念を表明しているカストディの面では、信頼性を担保するため、米最大手取引所コインベースの「Coinbase Custody」が担うことになっている。このサービスでは、盗難に対して2億ドル(約210億円)の保険がカバーするという。

ビットコインETFの承認は今年の秋に、大きな転機を迎えることになる。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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