「リブラへの懸念は拭えず」米議員団が仮想通貨規制議論でスイスを訪問

スイスのリブラ規制担当者と面談も懸念払拭に至らず
米下院金融サービス委員会のMaxine Waters委員長がリブラ協会の拠点スイスを訪問。リブラの規制を行う政府当局者との会談を実施したが、リブラに対する懸念払拭には至らなかった。

スイスのリブラ規制担当者と面談も懸念払拭に至らず

米下院金融サービス委員会のMaxine Waters委員長が、リブラ協会の拠点であるスイスを訪問した。

リブラの規制を行う政府当局者との会談を行なったものの、リブラプロジェクトに対する懸念払拭には至らなかったとの声明を発表した。

スイス政府の役人が我々との面談に時間を割いてくれたことに感謝する。しかし、巨大ハイテク企業による、私的に管理された代替グローバル通貨の発行に対する懸念は拭えていない。

引き続き、マネーロンダリングなどの課題や、その他委員会の管轄内の問題の検討を行なっていく。

Waters委員長はリブラの発表当初より、米国の金融システムに与える影響やマネーロンダリングなどの観点で懸念を示していた人物の一人だ。先日に発表された委員会の優先事項にも「リブラに対する強力な監視」を盛り込むなど、委員会のリブラに対する警戒感は依然として強い。

今年6月には、委員会はFacebook社に関わる過去の顧客情報を巡るトラブルを引き合いに、同社に対してリブラ開発の一時停止への同意を求めている。今回のスイス訪問は、代替国際通貨になり得るリブラへの対応など、仮想通貨規制に関して、各国の委員と意見交換を行うことを発表していた。

委員会のリブラに対する主な懸念点は、マネーロンダリングと米国金融システムに与える影響であるとしているが、それら規制当局の懸念を払拭できるかが今後プロジェクトを進めていく上での1つの鍵となるだろう。

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2019年6月に発表されたフェイスブックのLibra(リブラ)プロジェクトから3社が離脱を検討している。企業はリブラを支持することによって規制機関による監視の目が厳しくなることを懸念している。
米下院金融サービス委員会議長が今年度秋の委員会の優先事項を発表。その中でリブラへも言及し、「強く監視」していくと警戒の語気を強めて意向を示した。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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