「懸念対処も規制当局の承認得れない可能性あり」G7がリブラへ警告

G7がリブラプロジェクトへの警戒感示す
G7は、リブラのようなグローバルなステーブルコインプロジェクトが孕む危険性をドラフトレポートで警告。運営団体がそれら懸念に対処しても、規制当局の承認を得れない可能性があるとも主張した。

G7がリブラプロジェクトへの警戒感示す

G7は、「グローバルなステーブルコインプロジェクト」が孕む危険性をドラフトレポートで提示し、リブラのような暗号通貨が金融システムにリスクをもたらすと警告した。

レポートを作成したG7タスクフォースには、中央銀行、国際通貨基金(IMF)、G20経済の規則を調整する金融安定理事会の高官などが含まれており、リブラに対する規制当局全体の姿勢の険しさが改めて浮き彫りになった。

ドラフトレポートは、リブラのようなデジタル通貨の運営団体は、法的に健全であるとともに、消費者保護、マネーロンダリングやテロ資金調達に対する万全な対策が必要であると主張。また、リブラの運営団体が、それら懸念に対処をしたとしても、プロジェクトは規制当局から承認を得られない可能性があるとした。

また、「G7は、法的、規制、監視の課題とリスクに適切に対処するまで、ステーブルコインプロジェクトは運用を開始すべきではないと考えている」とも主張し、G7全体としても懸念を抱いていることを示した。

レポートではその他に、リブラが他のプロバイダー間の競争を抑制する中で、リブラが発行するデジタル通貨が信用を失った場合の金融への安定性に対するリスクなども懸念点として挙げている。

なお、先週には、MastercardとVisa、Stripe、eBay、Paypalが「規制の不確実性」を理由に リブラ協会から脱退することが発表された。その発表から数日後の、今回のG7の見解であるが、それがどのような影響をプロジェクトに与えるのか、注目が集まっていくだろう。

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金融庁が公表したG7財務大臣・中央銀行総裁会議の総括にて、リブラなどのステーブルコインを「金融システムの安定」や「消費者保護」の対策対象として、IMF世銀年次総会までに最終報告を出す方針が示された。
G7議長声明では、規模の大きいテクノロジー企業や金融機関による新たなステーブルコインの取り組みは広く普及する可能性があると評価する一方、「最高水準の規制を満たし、社会的信認を得ることが求められる」とした。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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