FIN/SUM 2019にIFAが登壇し、プロジェクト『AIre』を紹介

FINSUMにIFAが登壇しAIreを紹介
9月に行われたフィンテック・レグテックサミット『FIN/SUM』にてIFAがセッションを行い、同社のプロジェクト『AIre』を紹介した。

『AIre』プロジェクトを進めるIFAがFINSUMに登壇し

金融庁と日経新聞が共催するフィンテック&レグテックサミット「FINSUM」にて4日、株式会社IFAのCOOを務める桂城 漢大氏が、IFAの進めるプロジェクト「AIre」についてのデモステージに登壇した。 今回はAIreのエコシステムの中でも、IDと信用スコアという領域に的を絞って、IFAの取り組みが紹介された。

本人認証をさらに先へ

AIreが提唱するIDの概念は従来のそれとは違うものとなる。例えば、バーへ友人と行く際に、IDの確認を求められることがある。日本では飲酒は20歳以上と法律で決まっているため、場合によって店側が年齢確認をする必要があるからだ。しかし、AIreであれば単なる年齢確認ではなく、それ以上のことが行えるという。

AIreの提供するIDを見せることで、年齢確認に加えて、自分は人と話すのが苦手なので独りで飲みたいといった要望や、どんなお酒が好きかといったことまで様々な情報を店側と共有することができる。バーやレストランはあくまでも一例であり、今後、病院などの様々なシーンで使えるよう、利用可能なエリアの拡大に取り組んでいるという。

ユーザーが信頼できるスコアを提供

続いて、信用スコアについて桂城氏は、既存のサービスの問題点として、スコアリングの基準などが不透明で、ユーザーのデータがどのように利用されているかが分からないなど、利用者にとってフェアでないことを挙げた。

また、同氏は、既存の金融機関が顧客としてきたのは、既に社会的信用を得て、資産を多く保有している層だと指摘する。その一方で世界には銀行口座を持っていない人たちがおよそ17億人存在しており、AIreはそういった、今までの信用尺度では信頼性を判断できなかった層に対し、信用スコアを活用して、サービスを提供していく。

その上で、桂城氏は以上のようなサービスを実現し提供していくために、ブロックチェーン技術を活用していくと説明した。具体的には、「サービスの透明性を確保する」、「データを提供するユーザーにトークンという形でインセンティブを設ける」、「企業が倒産したとしても持続可能なシステムをつくる」という3点においてブロックチェーンを利用していくという。

AIreについて

AIreはIFAが開発を進める次世代型銀行プラットフォームだ。今回のテーマになったIDやスコアリングも、プラットフォーム全体のエコシステムの一部を構成している。

AIreが掲げるのは、「すべての人が『自分の情報』に対して主権を持つ世界の実現」であり、今年の三月にはプロジェクトの第一弾としてブロックチェーンメディア「AIre VOICE」を公開している。

IFA株式会社とは

すべての人が「自分の情報」に対して主権を持つ世界の実現を目指す、次世代型銀行プラットフォームAIre(アイレ)を開発中。

従来の中央集権的な資産や情報管理社会ではなく、ユーザーの作り上げる新基準を規範とする非中央集権的な社会の実現のため、DLT(分散型台帳技術)を活用している。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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