情緒不安定なビットコイン(BTC)、CME先物8600ドルの窓埋めへ|仮想通貨市況
- ビットコイン(BTC)市況
- レンジ内で乱高下するなど足元不安定なビットコイン。CMEのBTC先物急落の影響で、10/25の暴騰時に空けた8600ドルの窓埋めを達成。海外の著名投資家は「面白いシチュエーション」だと表現した。
仮想通貨市況
6日のビットコイン(BTC)は、前日比1.15%安の101.6万円に。9600ドルの上髭を背に時間足レベルで2連続で陰線を形成したが雲下限で反発。足元不安定な相場環境にありながら、ボックス相場に移行している。
長引く下落トレンドを脱却できず、反騰時の淡い期待がすぐさま失望に変わるような、無慈悲な値動きを繰り返している昨今。
個人投資家の資産余力やセンチメントも毀損していることから、バイアスが掛かりやすいのは下方向か。とはいえ、7000ドル以下まで大きく下げれば中・長期目線での買い戻しを目論む大口投資家も少なくないと見られ、2020年のカウントダウンに向けて我慢比べの様相を呈しているようにも映る。
市場からは、CMEビットコイン先物の影響を指摘する声もある。海外のアナリストWilly Woo(@woonomic)氏は、4日時点で8,600ドル(93.8万円)の窓埋めを予想。BTCの特性として、ボリュームプロファイル(価格帯別出来高)のギャップ、特にCMEのギャップを埋める傾向にあると指摘した。
株式市場でも大幅ギャップアップした場合の「窓埋め」はチャートパターンとして意識されやすく、含み益ポジションの解消が示唆される。Willy Woo氏によれば、現在の市場は調整・蓄積フェーズにあり、低ボラティリティの中・長期的に安定した上昇フェーズを経て、最終段階のバブルフェーズが訪れる可能性がある。
Josh Ragerの見解
一方、CMEビットコイン先物急落について著名投資家のJosh Rager氏は、「面白いシチュエーションだ。窓は閉じられたが一時的な下落に過ぎず、日足終値にはならなかった」とコメント。「大口の売り圧が大きかった。」と分析して見せた。
さらにビットコイン先物のファンディングレート上昇に注目し、大方のトレーダーがロングポジションを保有していると推測。ボラティリティ急上昇に懸念を見せた。「9200ドル以上の相場推移になればブリッシュ(上昇傾向)だが、依然としてロングポジションを安心して保有できる環境下にはない」と慎重姿勢を崩していない。
ビットコイン価格の下落を示唆
ブルームバーグによれば、ビットコイン(BTC)のテクニカル分析の指標が、買われすぎ水準に近づいている。
以下のグラフが示すように、買い過多や売り過多を示すビットコインの「Global Strength Indicator(GTI)」が「70」に迫っている。これはビットコインの価格が、買い過多が進んだ後に下落することを示唆しているという。GTIでは、下の線を下回った場合は売られすぎ、上の線を超えた場合は買われすぎを示す。
直近の値動きは、ビットコイン(BTC)が12,000ドル(約130万円)付近で推移した8月の動きに似ており、その時は2週間で2000ドル(約22万円)ほど下落した。
参考資料 : Bloomberg
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