仮想通貨バブルで人気を博したポロニエックスに批判殺到 一体何が?

PoloniexがDigiByteを上場廃止

2017年頃にはアルトコイン取引で人気を博した仮想通貨取引所Poloniexだが、直近の事業方針に業界から懐疑的な意見がでている。

事の発端となったのは、Poloniexの公式ツイッターで「Let’s buy #TRON(TRONを買おう)」とのメッセージを投稿したことに始まる。

該当ツイートは28分後に削除されたが、取引所がプロジェクトへ大きく加担する動きに、業界から否定的な見方が相次いだ。

その後、DigiByteプロジェクトの設立者がこれらの内容に強い論調で批判コメントを投稿したのちに、同取引所からDigiByteの上場廃止の対応を発表。上場廃止内容こそ、異なる内容であったものの、5年もの月日で取引が継続していた仮想通貨が廃止されたことで、炎上が過熱した。

Poloniexは、米Circle社傘下で運営されていた仮想通貨取引所だが、アジア投資大手「IDGCapital」が今年10月に買収を行なっている。IDGCapitalにはトロン財団が含まれており、CEOであるJustin Sun氏とも深い関係にあることから、一部関係筋からは、この買収はSun氏が主導したとの話が浮上していた。

こうした企業の動向も、一部のプロジェクトへの加担と見られた背景にある。

以下は、今回見られたPoloniexと仮想通貨プロジェクトの一連の流れだ。

1.TRONを買おう: Poloniexは公式ツイッターで「Let’s buy #TRON(TRONを買おう)」とのメッセージを投稿。投稿は28分後に削除。

出典:Twitter

2.DigiByteプロジェクトの創立者が批判:騒動を受け、DigiByteプロジェクトの設立者であるJared Tate氏が以下のような批判ツイートを展開した。

この業界に辟易した。Justin Sun氏やCZ氏などのペテン師に乗っ取られたブロックチェーン業界を傍観するために、私は8年もの時間を投じたわけではない。

その上で、「TRXは100%事前発行されており、完全に中央集権だ」「Sun氏が340億TRXを保有している」などとトロン財団を痛烈に批判した。

3.DigiByteが上場廃止:翌日にPoloniexはDigiByte(DGB)の上場廃止が決定、上場基準を満たさない事を理由に、ツイッター上でその旨を報告した。

慎重に精査したのち、DigiByteが我々の上場基準を満たさないものと判断した。そのため、近日中にDGBの上場を廃止する。詳細は後ほど発表する。

Tate氏はトロン財団に対してだけでなく、その他のプロジェクトにも様々な批判を展開しているため、今回の上場廃止に対して否定的でない意見も存在する。

しかし、トロン財団をバックとしたPoloniexによるTRXのマーケティング手法や、感情的な上場廃止とも受け取られかねない決定を下したことは、健全な業界発展を目指す仮想通貨交換業者が多くいる中で、業界や一部コミュニティから不満の声が募る可能性は否めないと言えるだろう。

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米Circle社は、多くのアルトコインを取り扱う仮想通貨取引所Poloniexを売却した。米国ユーザーへの取引サービスは11月1日にて停止。新ブランド「Poloデジタルアセット」として新規市場に進出。
仮想通貨TRXのトロン財団CEO Justin Sun氏も、米バンカメの口座閉鎖通告を報告。PayPalの元最高財務責任者に続く事例で、仮想通貨の購入とその対応強化の可能性も指摘されている。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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