音喜多駿議員「仮想通貨税制改革で日本を先進国へ」PoliPoliでプロジェクト発足

音喜多駿議員「仮想通貨税制改革で日本を先進国へ」

財政金融委員会に所属する、日本維新の会の音喜多駿議員は、PoliPoliを通じて、仮想通貨税制改革プロジェクトを発足した。 「規制改革を行い、日本を仮想通貨先進国へ!」を掲げている。

日本維新の会は、仮想通貨税制を変える会を発足させた藤巻健史元議員も所属していた政党で、7月21日に開催された第25回参院選の公約に「AI、ブロックチェーン、暗号資産に注力」と記載している。

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音喜多議員は、「仮想通貨が世界の潮流になりつつある一方、日本は規制が強いために乗り遅れている。」とした上で、今の状況を改善して、日本を仮想通貨先進国に。ブロックチェーン技術の未来にも寄与する。と言及。

具体的な改善案として、仮想通貨税制改革について以下の4点を掲げている。藤巻元議員も提唱していた日本の課税制度における、代表的な問題点である。

1. 分離課税

最大税率55%の総合課税(累進税率)ではなく、他の税制と同様に分離課税にすべき

日本の税法上は、2017年7月に「改正資金決済法」が施行され、仮想通貨が物ではなく一般的な貨幣と同じような財産的価値を持つ”通貨”として事実上認められたことで、消費税(8%)が非課税となった。

しかし、仮想通貨の取引で得た利益は、「雑所得」に区分され総合課税の対象となるため、一律10%の住民税を合わせた累進課税が適用される。

サラリーマンであれば会社の給与所得など、ほかの収入と合算した額に応じて税率が決まり、所得額に応じて「15~55%(最高税率)」が課税対象となり、所得(1年間で得た給与収入+仮想通貨収入から給与所得控除を差し引いたもの)が高いほど、税負担が重くなる計算だ。

「国税庁:速算表」(https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm)

「税制の中立性」とは、公平性や簡素性と並んで租税に求められて然るべきものであり、税制を構築するうえでの基本原則とされている。つまり、国の政策による経済活動への租税の介入を抑止するため、利用者の消費選好に歪みをもたらすことを防ぐためのものだ。

現状では、税制面で大幅に優遇されている株式投資や外国為替証拠金取引(FX)が奨励されていると捉えられかねず、「税制の中立性」が保たれているとは言い難い。

2. 仮想通貨の取引損

問題点:翌年以降の利益に繰り越せない

雑所得では、損失分を翌年に繰り越しできない

上場株式の場合は、取引を行う過程で「年間通じて損失を出した投資家が、損益通算と損失の繰越控除という制度を利用して「確定申告」をすることで、翌年以降、最大3年間繰越で節税できるという仕組みがある。

3. 仮想通貨間の売買

問題点:課税対象なので、一回の取引ごとに損益を計算する作業は、極めて煩雑で大きな負担に

取引量の増加により、仮想通貨市場の活性化になり得る

具体例を挙げると、日本円でビットコインを購入した後、リップル(XRP)やイーサリアム(ETH)など、他の通貨に替える度に、税金が掛かるということだ。

市場規模拡大のために不可欠な「機関投資家」の参入には、市場の透明性や流動性が担保されていることも重要であるが、このようなデメリットの大きな税制は、”流動性の低下”に直結し、日本の仮想通貨・ブロックチェーン業界の発展の妨げとなっている現状がある。

ファイナンシャルフィールドでも、「仮想通貨の税制については、まだまだ改善の余地があり、(2017年4月の法施行)当時日本政府が定めた仮想通貨法(改正資金決済法)は、仮想通貨の特性が十二分に考慮されていない状況での決定であったことが伺える」と指摘しているが、第四次産業革命というイノベーションの進化の過程にある中、日本政府としても対応が求められている。

4. 実社会における仮想通貨決済(少額決済の非課税)

問題点:課税対象なので、一回の食事や買い物ごとに損益を計算する必要がある

日本政府は、他国に大きく遅れをとる”キャッシュレス社会”の促進に注力しはじめており、想定を超える混雑で大きな混乱が予想される、東京オリンピック2020や大阪万博2025の開催を見据え、店舗での決済時の時間短縮や交通インフラの利便性向上が急務と言える。

現状の税制では、仮想通貨を使用すると、少額決済の度に強制的に利確扱いで課税されることになる。

総括

音喜多議員はこれらの問題点について「行政の理解」が必要だと言及した上、国会での質疑を通じて仮想通貨に対する「過剰規制」を是正して、さらに普及と躍進を目指すとしている。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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