ビットコインの受領額、例年トップの米国が2位に転落 背景に香港の政治不安か

仮想通貨ビットコインの受領額、米国は2位

ビットコイン(BTC)の受領額に関して、2013年から2018年まで米国がトップを記録していたが、2019年のビットコインの受領額は全体で2位という結果になった。トップ一位はシンガポールとなっている。

ブロックチェーンデータを公表するウェブサイト「Crystal blockchain」のデータによれば、2019年にシンガポールへ送金されたBTCの額は米ドルで約86億ドル分となり、世界で最もBTCを受領した国となった。米国は次いで2番目となり、BTC受領額は約75億ドル分であった。

出典:Crystal blockchain

昨年、香港では中国政府に対する抗議活動が激しくなり、海外への資産逃避の需要が高まっていた。そんな中、一部報道によれば、香港と並ぶ金融街のシンガポール(中華系市民が多い)へ資産を移転する動向が見られていたという。こうした政治情勢が、今回の結果につながった可能性が考えられる。

受領額で一番を記録したシンガポールだが、BTCの送金額は世界全体で2番目で、次いで3番目に米国となっている。BTC送金額の最も多かった国はセーシェル共和国となった。セーシェル共和国はアフリカに位置する、インド洋に浮かぶ島国だ。

現在、一部の主要仮想通貨取引所は米国外に拠点を構えているが、仮想通貨デリバティブを提供するBitMEXはセーシェルに拠点を置いている。同国は租税回避地としても有名だが、金融関連の規制が比較的に緩和的であるため、自由に資金を移動させることが可能だ。

こうした状況とBTC送金額がトップを記録したことには、一定の相関関係があるのではないか。

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