中国はデジタル通貨の発行を遅らせるべき=中国人民銀行 前副総裁

「世界的な議論と規制の枠組みに参加すべき」

Facebookが主導する仮想通貨リブラに対抗するようにデジタル人民元の準備を急いできた中国では最近、デジタル人民元の基準の策定や機能の研究・開発といった基本設計が終了したことが中国人民銀行から発表されるなど、発行へ向かう動きが加速している。

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そのような状況下で、経済学者で中国人民銀行の全副総裁の朱民氏が「中国はデジタル人民元の発行を遅らせ、リブラに関する議論と国際的な規制の枠組みに参加すべき」との見解を示していることがわかった。

議論に参加し、リブラのグローバルな規制の枠組みに加わることは非常に重要だと思う

香港証券取引所チーフエコノミストのBa Shusong氏も同様の見解を示しており、リブラやCDBC(中央銀行が発行するデジタル通貨)の利用が一つの国に制限されないため新たに世界的な規制の枠組みが必要だと考えているようだ。

ダボス会議にて世界的な協調も

今月21日から24日の間、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)がスイスのダボスで開催され、仮想通貨・デジタル通貨に関する様々な取り組みが発表された。

日本銀行やイングランド銀行(BoE)を含む6の中央銀行と国際決済銀行(BIS)はデジタル通貨(CBDC)の発行・利用例について共同研究する組織を設立することを発表した。なお、米連邦準備制度理事会(FRB)や中国人民銀行は参加していない。

関連日欧中銀と国際決済銀行、デジタル通貨発行の共同研究へ

また、会議にて各国の中央銀行にとってCBDCの発行が適切であるかどうか判断するためのフレームワークやデジタル通貨のガバナンスの枠組みを設計するための国際連合組織設立が発表された。

関連ダボス会議で国際連合の設立発表 デジタル通貨の普及実現へ

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中国の中央銀行である中国人民銀行が、デジタル人民元の基本設計が完了したことを発表。今後は安定性、セキュリティ、管理に関して準備を進める。
21〜24日、世界経済フォーラム年次総会はスイスのダボスで開催された。 本記事では会議で取り上げられた重要テーマや発言をまとめている。

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