仮想通貨デリバティブ取引所、「ビッグ4」がシェアを占有
デリバティブ「ビッグ4」
仮想通貨ベンチマークCryptoCompareの最新報告書によると、仮想通貨デリバティブ市場における96%の出来高は、4つの大手仮想通貨取引所によって占められている。
最もリードするOKExは、12月において33億ドル超の出来高を記録し、実に全体の35.8%を占めた。2位がHuobiの27億ドルで約29%、3位はBitMEXで19億ドルの出来高となり約20%のシェアを獲得。4位は約8億ドルほどの出来高で11%ほどの市場シェアを持つ「バイナンス先物」だ
出来高推移でもOKEx独走
出来高の推移においては、昨年11〜12月で唯一出来高を増やしていたのはOKExと「バイナンスJEX」で、両者とも前月比10%以上増と記録した。
データを見ると、OKEx以外の「ビッグ3」では、HuobiやBitMEX、バイナンスはすべてマイナスを記録。中では最も出来高が減少したのはBitMEXで、-29%だった。
OKEx、JEXの台頭
OKExは中国の元三大取引所OKCoinに属する取引所で、ビットコインだけでなく様々なアルトコインデリバティブ商品も取り扱っている。特に昨年12月にはXRP/USDT、LTC/USDT、BCH/USDTなど複数の先物取引を新規追加し、さらには月末にビットコインオプションもローンチした。
OKExは主に中華圏や欧州トレーダーに利用されており、特に香港やシンガポールの大口トレーダーに馴染みがあって非常に人気だ。これに関しては2位のHuobiも同様で客層が類似している。
また、最大手取引所バイナンスが昨年下半期に買収したデリバティブ取引所JEXもOKExに類似し、数多くのアルトコイン先物および主要銘柄のオプション取引に対応している。
さらにはskewのビットコインオプションに限定したデータを見れば、1月から正式にオプションを開始したばかりのOKExはすでに業歴の長い米LedgerXを追い抜きそうな状況だ。
大手DeribitはOKExなどと異なり、ビットコインとイーサリアムのみのオプションと先物を提供しているため、リスクヘッジや金利を狙った投資家が今後、OKExやHuobiのような選択肢の多いプラットフォームに移る可能性も十分に考えられるだろう。まさに、「デリバティブ戦国時代」に突入してきている。
参考:Coindesk報道
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します