グレースケールのイーサリアム投信、今年で120億円分ETHを買い増し

ETH投信、2020年の買い入れ数

米大手仮想通貨(暗号資産)ファンド グレースケールが提供するイーサリアム投資信託で、2020年現時点だけですでに1.1億ドル(120億円)分のETHを買い入れている。同社の投資関係責任者が明かした。

グレースケールといえば、最も資産額の高い投信がビットコインの投信「GBTC」で、5日の時点で35億ドルに相当する規模。全体運用資産額40億ドルのうち、GBTCはその87%を占めるが、二番目に資産額の多いのはイーサリアムの投信で、現在3.4億ドルに相当する。

出典:Grayscale

グレースケール投資関係責任者Ray Sharif-Askarはポッドキャスト「Coinscrum」に出演し、同社投信の現状について見解を語った。

2020年に、イーサリアム投信の裏付け資産とする現物のETHについて、計1.1億ドル分が購入されたと明かした。この金額はETH時価総額の約0.4%にあたる。Sharif-Askarはこのように顧客の投資傾向について話した。

38%以上の顧客は1銘柄以上の仮想通貨投信の株を保有している。12ヶ月前の約9%から大幅に変化してきている。

仮想通貨内で分散投資をすることが機関投資家・大口投資家の間で流行っている。また、税務メリットの高い確定拠出年金(401k)口座や年金基金口座からの大口投資がメインだ。

イーサリアムの現物を取り扱いたくない投資家にはグレースケールの投信が主流商品と見られている。実際その高い需要はETH投信の株価に反映しており、高いプレミアム(価格乖離)が付いている。

下図が示すように、2017年12月より発行され始めたETH投信は、4日に記録されたプレミアムが788%で、52週間での平均プレミアムはほぼ240%に及ぶ。また、先日取引されたETH投信の価格が250ドルまで上昇したため、今年1月に投資した投資家には、約995%のリターンがもたらされた。

今年イーサリアムネットワークがETH2.0にアップグレードされる予定に対する期待感がETH投信への需要に反映しているだろう。

出典:Bloomberg

さらに、最も資産額の多いGBTCでは、2月7日〜5月17日の間、計60,762BTCを買い増ししていたため、過去3ヶ月間新規採掘されたすべてのビットコインの約34%に相当する数と判明した。

参考:coinscrum

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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