慶応大が就職活動にブロックチェーン導入、国内初の試み
慶応大学が就活にブロックチェーン活用
慶応大学が国内スタートアップ企業と組み、就職活動にブロックチェーン技術を活用することがわかった。就活で学生と企業のやりとりにブロックチェーン技術を用いるのは国内における初めての試みだという。
プレスリリースによれば、慶應義塾大学経済学部附属経済研究所FinTEKセンターとInstitution for a Global Society(IGS)のブロックチェーンを用いた個人情報の管理・活用を実現するシステム開発に関する共同研究「STAR(Secure Transmission And Recording)プロジェクト」によるもの。
ブロックチェーンのトレーサビリティ機能に、暗号技術などを組み合わせて個人情報を保護することで、学生によるパーソナルデータの開示先、開示範囲、開示期限の自由かつ完全なコントロールを実現する。
本システムを利用する学生のメリット
- 学生は、情報提供依頼があった複数の企業に対し開示先・開示範囲・開示期間を自ら選択できる。
- 教員、先輩や友人など、周りの人からの客観的な評価を企業に開示することができる。
- 開示不要となった記録を消去することができる。
本システムを利用する企業のメリット
- これまで学生から得られなかった学内外での評価や授業内での発言などのパーソナルデータを活用し、潜在的な優良人材を発見し、アプローチすることができる。
- オンライン面接など学生との接点が制限される環境において、学生のパーソナルデータを活用することで、学生の能力や特徴を深く知ることができる。
- 個人情報の許諾作業や管理、廃棄が不要となる。
日経新聞によれば、大学側が学生を採用する企業にも参画を呼びかけ、すでに三菱UFJ銀行、SOMPOホールディングス、および住友生命保険の3社が参画決定。年内20社まで広げる計画があるという。
今後3年間を「実証実験」期間とし、初年度に慶応大学の学生を中心に5,000人の利用を目指す。
参考:日経新聞
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