ステラは2018年末までにライトニングネットワークをメインネットへ実装予定
- 2018年末にライトニングネットワークをメインネットへ実装予定
- ステラのライトニングネットワークは10月にベータ版、12月には正式リリースされる予定です。
ステラは2018年ライトニングネットワーク導入に全力を注ぐ
リップルをベースに置き、国境を超えた決済を個人間で行えることを目的とした仮想通貨ステラ(Stellar/XLM)は、ライトニングネットワークのメインネット導入時期を2018年末に定めました。
ライトニングネットワークとは
スケーラビリティ問題解決のため、取引承認をブロック以外でも可能にする、パブリックブロックチェーンの2nd Layer(第2層)に当たる技術。
直接繋がりのない2者間でのマイクロペイメント(1円以下の小額送金・少額決済)を実現することができる。
以前より、ステラはロードマップ上でライトニングネットワークの導入について示唆していましたが、2018年末という具体的な時期が各所で報じられ、話題になっています。
ステラ開発財団の共同設立者でありCTOのJed McCaleb氏(以下、McCaleb氏)が2015年にこのアイデアを最初に出してきて以来、ステラはこの開発に取り組み続けてきています。
この影響で、XLM価格は約18円から約28円へと高騰しています。
ステラの今後の動向
ステラは、4月1日にこの技術の最初の構成素である、BUMP_SEQUENCE(ステートチャンネルや他アプリをサポートするためのオペレーション機能)の立ち上げを試験ネットワーク上において開始します。
その後、ライトニングネットワークは10月にベータ版、12月に正式リリースされる予定です。
日時 | 内容 |
---|---|
4月1日 | BUMP_SEQUENCEを試験ネット上で立ち上げ準備開始 |
8月1日 | ステートチャネル(オフチェーン処理技術の一種)のベータ版実装 |
10月1日 | ステートチャンネルをステラのライブネットに導入+ライトニングネットワークのベータ版 |
12月1日 | ライトニングネットワークをステラのライブネットに導入 |
ステラとIBMの関係性
世界最大手IT企業のIBMは、ブロックチェーン技術の有用性にいち早く着目し、数年前にブロックチェーン部門を設立しています。
また、現在同部門には1500人以上の人員が携わっており、ブロックチェーン技術の実用に向け、様々な開発が進行しています。
そしてIBMは「銀行がステラネットワークを使用する」という野心的な計画を持っています。
2017年後半に、IBMとステラは提携を発表し、全世界の銀行などの金融機関と連携してステラの技術を使用することで、決済時間を短縮し、リアルタイムで行えることを目的とする、国境を超えた新決済システムの導入プロジェクトを発表したのです。
CoinPostの関連記事
このプロジェクトの実現のため、IBMはステラに対しスケーラビリティ(拡張性)に関して要望を出している、と報じられています。
より大きなトランザクション、拡張性が高められたパイプラインにより、マイクロペイメントが始められるように、IBMはステラに対して要求しているようです。
その要求に対し、McCaleb氏は、IBMがステラを最大限活用する意思を見せているため、しっかりと準備していかなければならない、といった旨の発言をしました。
現在までの紆余曲折
ステラにおいてライトニングネットワークを統合することは、容易なことではなく、ステラの技術者たちは、ビットコインから簡単に移し替えることができません。
それどころか寧ろ、彼らは独自のユニークなバージョンで開発を進めています。
そのため、ステラは、ビットコイン開発において、長年にわたり追加機能実装に貢献している、開発者のJeremy Rubin氏を入社させることにしました。
ビットコインは既に、ライトニングネットワークβ版がメインネットで稼働し、また新たな追加出資としてTwitter CEOらが2億円越え出資したニュースが話題になっています。
CoinPostの関連記事
ビットコインのライトニングネットワーク開発がここまで大きくなるのに、数年がかかっています。
しかしMcCaleb氏は、より早くこの技術を確立し、提供することができると信じています。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します