機関投資家、アルトコインにも関心──仮想通貨投資信託に10億ドルの資金流入(Q3)
アルトコイン投資信託への投資も活発に
米大手暗号資産(仮想通貨)投資企業グレースケールが第3四半期(Q3)レポートを公開。提供する仮想通貨関連の投資信託に計10.5億ドル(約1103億円)が新たに流入したことを報告した。
10.5億ドルの流入額は、四半期単位で記録した流入額で過去最大規模になる。2020年で、グレースケールへ流入した資金は計24億ドル(約2500億円)に達しており、2013年〜2019年間の6年間の流入額比で2倍水準を記録している。
現在のグレースケールの資産運用額は、約60億ドルにも及ぶ。
レポートによると、同四半期で資金が最も流入した投資信託はビットコインのGBTCで、約7.2億ドル(10.5億ドルのうち)。年初来、GBTCの資産運用額は+147%と規模が拡大した。
企業のビットコイン保有状況を追跡するサイト「bitcointreasuries.org」が提供するデータ(下図)によると、GBTCで保有されるビットコインは449,596BTCで、流通するビットコインの約2.4%にまで拡大している。
アルトコイン投資信託の状況
一方、GBTCを除いた投資信託の資金流入額、約3.3億ドルと伸びが見られたのがアルトコイン関連の投資信託だ。機関投資家の投資先も一部のアルト銘柄へと拡大している。
Q2と比較して、Large CAP投信などで、流入資金が14倍ほど増加した。Large CAP投信は、ビットコインやイーサリアム、XRP等主要銘柄にバスケット型で投資する投資信託だ。
個別銘柄では、ライトコイン投信、ビットコインキャッシュ投信も同様に高い流入数を記録。グレースケールは、「ライトコインやビットコインキャッシュ投信への需要はグレースケールでは前例がなかったほどの成長となった」とコメントしている。
新たに流入した資金の内訳は、81%が機関投資家で、57%の資金は複数の投信に充てられている。グレースケールは、この傾向から、機関投資家によるアルトコイン投資の活発度が見られると説明している。
参考:グレースケール
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します