巨額投資のMicroStrategy CEO「ビットコインの未来はここにある」13000ドル突破も、相場に警戒感
仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)
22日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)価格は、前日比+6.52%の134.9万円(12,900ドル)まで高騰。一時138.4万円(13,250ドル)の高値を付けた。
日足移動平均線において、短期線(25MA)が中期線(75MA)を突き抜ける「ミニゴールデンクロス(矢印)」が確認された。 200日移動平均線(200MA)のゴールデンクロスには及ばないが、過去の相場においても一定の信頼度は認められる。(赤丸)
高騰の背景にあるのは、米決済大手PayPalが発表した仮想通貨の売買サービス開始だ。PayPalに対応する2600万以上のショップ(全世界)にて、仮想通貨決済導入を見込む。
対応銘柄として発表された、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)は全面高となり、中でも、ライトコインの騰落率は前日比一時15%高に達するなど目を見張るものがある。
Paypalのニュースに対し、4.25億ドル(450億円相当)のビットコイン投資で注目を浴びた米MicroStrategy社のMichael Saylor CEO(@michael_saylor)は、「未来はここにある」と表現。2800を超える「いいね」が付いた。
同氏はビットコインについて、「ビットコインは、金(ゴールド)を非物質化したデジタルゴールドであり、金よりも優れた準備資産である」と評価。「長い時間軸であるほど投資先として適している」と主張していた。
関連:なぜ金よりビットコインが資産として優れているのか=米ナズダック上場企業CEO
過熱相場への警戒感も
一方、RSI(相対力指数)が80付近に到達するなど、相場が過熱気味となっている。
21日から22日にかけて1200ドル高騰した後、8:00頃に600ドル急落するなど乱高下。ロングポジション保有者の利確水準であることが想定されるほか、急騰の反動により4時間足で上髭を付けたことで一旦調整局面が訪れる可能性もある。ダウ先物の下落も投資家心理を冷やしたか。
一般的に70%~80%を超えると買われ過ぎ、20%~30%を割り込むと売られ過ぎと判断され、逆張りの目安として使われる。
一方で、週足や月足でRSIを見ると16〜17年の仮想通貨バブルと比較してまだ余力を残しているようにも見受けられ、国内最大手bitFlyerのBTCFXでは、現物との乖離は0.5%に留まる。19年に1BTC=14,000ドルを記録した頃の相場では5.0%もの上方乖離が続き、価格乖離を抑制する「SFD(Swap For Difference)」手数料発動が常態化していた。
いずれにしろ17年のような大相場に発展する場合、厳しい調整を挟みながらの乱高下は免れないだろう。
なお、クリプトアナリストの仮想NISHI(@Nishi8maru)氏は、急騰要因の一つにショートカバーがあったことについて、以下のように背景を指摘した。
海外大手取引所OKExの仮想通貨送金停止措置で動かせなかった法定通貨の出金開始が21日21時に予定されていたため、BTCへの売り圧が予測されていた。
トレーダーが21時ショートで待ち構えていた所、20時41分にpaypal参入の第一報が流れたことで、(踏み上げの燃料となり)ショートカバーを巻き起こした可能性がある。
その上で、トレーダーの逆張りを示す参考データを示した。
未決済建玉(OI)が積まれる課程でトレーダーのLS比率におけるロング低下が見られるほか、BTC無期限先物におけるファンディングレート(資金調達率)減少が見て取れる。
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