Crypto.com、PayIDを自社アプリに統合

PayIDと提携

暗号資産(仮想通貨)の決済サービスを提供するCrypto.comが、世界中で利用できる送金IDであるPayIDを、自社アプリに統合することを発表した。これによりユーザーは、PayIDを利用している他のユーザーからの仮想通貨の送付・受取を、IDひとつだけで簡単に行えるようになる。Crypto.comのユーザー数は500万人を超えている。

PayIDによる仮想通貨送受の簡素化

PayIDの統合によりCrypto.comのユーザーは、送金時に必要な複雑なウォレットアドレスやアカウントをひとつのIDにまとめ、様々な決済ネットワークや通貨でこのIDを利用できるようになる。PayIDを利用するには、Crypto.comのアプリ内での登録が必要だ。

登録を完了したユーザーは、読み取りが簡単なCrypto.comブランドのIDを入手することができる。IDを獲得したユーザーは、このIDひとつだけで、長い仮想通貨アドレスを入力する必要なく、他のPayIDユーザーが利用している互換性のあるウォレットと簡単に仮想通貨の送受が行える。

現在このサービスでは、Crypto.comのネイティブトークンであるCRO、ETH、BTC、XRPおよびその他のERC20トークンの利用が可能だ。

Crypto.comは仮想通貨業界での決済および送金の円滑化に力を入れており、先日、6万を超える店舗を抱えるeコマースプラットフォーム、nopCommerseとの提携も発表した。

PayIDとは

PayIDとは、Open Payments Coalitionが開発している送金IDだ。Open Payments Coalitionとは、米リップル社を筆頭にHuobi、CipherTrace、BitGo、BitPay、Braveなど著名な企業が参加している組織であり、国際送金の簡略化を目指している。

現在の仮想通貨送金分野では、多くの複雑なネットワークが互いに連携できていないことが、課題のひとつだと考えられている。また、ユーザーは長くランダムなウォレットアドレスを管理しなければならず、トランザクションでエラーが起こりやすくなっていることも問題視されている。PayIDを活用することで、自由でオープンな共通プロトコルが作成され、様々な送金ネットワークや通貨間での相互運用が可能になるため、このような課題が解決できるのではないかと期待されている。

関連:リップル社主導でOpen Payments連合立ち上げ 「送金の標準化」目指す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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