仮想通貨先物の多様化|CBOEやナスダックが新先物商品開発に興味を示す
- 資産運用会社役員「顧客はアルトコイン先物を望んでいる」
- 資産運用会社Wedbush Securitiesの先物取引部門取締役のBob Fitzsimmons氏は、顧客がビットコイン先物取引だけでなく、アルトコイン先物取引も望んでいることを明らかにしました。Fitzsimmons氏は仮想通貨のデリバティブ商品の流行は一時的なものではないと言います。
- CBOE、NASDAQが仮想通貨先物の新たな展開に関心を示す
- 12月からビットコイン先物取引を開始しているシカゴ・オプション取引所(CBOE)やナスダックを含めた複数の取引所が仮想通貨デリバティブに関心を示しています。
米国で最初のビットコイン先物取引の契約が切れてからまだ3ヶ月も経っていませんが、業界のベテランの一人は、顧客はより多くの仮想通貨デリバティブを求めていると言います。
「顧客はアルトコイン先物取引を待ちわびている」
商品先物取引所のトレーディングフロアで数十年を過ごし、現在Wedbush Securitiesの先物取引部門の取締役を務めるBob Fitzsimmons氏(以下、Fitzsimmons氏)は、彼の機関投資家がビットコイン先物取引だけでなく、アルトコインの先物取引も望んでいるとMarketWatchに語りました。
Fitzsimmons氏は電話インタビューで、新しいデリバティブ商品は一時的な流行のようには感じないと付け加え、次のように述べています。
クライアントは、「ライトコイン(が取り扱われる日)はいつか、リップル(が取り扱われる日)はいつか」を尋ねてきます。
長らくフロアトレーダーとして勤めてきたFitzsimmons氏は、続けて昔の市場を述懐しました。
この発表は1970年代の米国債券市場を思い出します。
その頃は、典型的なフロアトレーダーはアイビーリーグの選手でした。
現在は市場を打ち負かすことができる独自のアルゴリズムを持ったクオンツに変わっています。
米国で初めてのビットコイン先物取引はシカゴ・オプション取引所(CBOE)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で12月に開始されました。
世界の現物市場に比べて取引量は依然として少ないですが、今のところ先物市場は整然としており、重大な事件が起こることなく取引が行われています。
CBOEはより多くの仮想通貨デリバティブを公開準備
CBOEの役員は、デリバティブ市場のシェアを拡大する機会として、より多くの仮想通貨先物を展開していきたいという願望をためらっていませんでした。
CBOEは、更なる仮想通貨派生商品を発売する前に、取引ソフトウェアをアップグレードしたいと言っていました。
そして、3月27日にそのアップグレードが完了したことを発表しました。
一方、ナスダックを含む他の主要な交換業者は、独自のビットコイン先物商品のリストを作成する予定だとされています。
ナスダックのCEOであるAdena Friedman氏は2018年1月、取引所の計画はまだ「探索段階」にあり、ビットコイン先物商品を、CBOEやCMEで現在利用可能なものよりも「より多く投資が集まる」ものにすることを望んでいると述べました。
しかし、一部の機関では、仮想通貨先物商品の開発について懸念を示しています。
商品先物取引委員会(CFTC)はこれに応え、レビューを強化することで、新たな仮想通貨派生商品の推進を図ります。
Bitcoin Futures the Beginning of a New Derivatives Class: Wedbush Securities Director
March 31, 2018 by Josiah Wilmoth
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します