金融庁が新たに3社のみなし業者を行政処分へ - 記者会見まとめ

金融庁が3社のみなし業者を新たに行政処分
4/6、金融庁が新たに以下の3社、FSHO株式会社・株式会社エターナルリンク・株式会社LastRoots に対し業務停止命令および業務改善命令を発出したことを発表しました。
金融庁の記者説明まとめ
同日に行われた金融庁の記者説明にCoinPost編集部も参加いたしました。記者説明の内容を本記事でまとめています。
金融庁による過去の行政命令
金融庁は、過去にも3/8にコインチェック・Zaif・GMOコインを含む計7社の仮想通貨交換業社に対し行政処分命令を下しています。

4/6本日、金融庁は当HPで、以下の三社に対し行政処分を行い、業務停止命令および業務改善命令を発出したことを発表しました。

  • FSHO株式会社
  • 株式会社エターナルリンク
  • 株式会社LastRoots

また、4/6の15時半から、みなし仮想通貨交換業者への行政処分について記者説明が行われました

今回の金融庁の発表では、業務停止命令が2社・業務改善命令が1社、計3社に対し行政処分が下されました。

それぞれの会社に下された行政命令は以下の通りです。

  • FSHO株式会社:業務停止命令及び業務改善命令
  • 株式会社エターナルリンク:業務停止命令および業務改善命令
  • 株式会社LastRoots:業務改善命令

FSHO株式会社は3月8日の行政処分に続き、2度目の業務停止命令となりました。

また、行政処分を受けた各社が運営する仮想通貨関連事業は以下の通りです。

FSHO株式会社
実店舗の仮想通貨両替所「BCエクスチェンジ」および「HIGHSPEED EXCHANGE」の運営
株式会社エターナルリンク
仮想通貨取引所「エターナルリンク」を運営・独自仮想通貨「エターナルコイン(XEC)」を販売
株式会社LastRoots
仮想通貨取引所「c0ban取引所」を運営・独自仮想通貨「c0ban(CBN)」を販売

金融庁の記者説明まとめ

マネックス社のcoincheck買収について

マネックス社によるcoincheckの買収について金融庁はどう対応するか

今回の買収は、3/8に行われた業務改善命令に含まれていた、経営体制の見直しについて対応したものだと理解しており、これから検証していく。今後、3/8の業務改善命令内容や項目に沿ってコインチェック社を検証していく。

coincheckの業績が開示されたが、投資家保護のため今後は登録業者に開示を求めていくのか

業績開示は金融商品取引法で定められておらず、今後登録業者に業績の開示を行う点については研究会に委ねる予定。

マネックスの松本代表が2ヶ月で仮想通貨交換業者登録を目指すとお話された(同時に行われたマネックス社による記者会見より)が、金融庁は認識されているか

リアルタイムでの会見の内容は把握していない。金融庁では登録時期について認識はなく、あくまでマネックスグループの見解だと考えている。

みなし業者の処分について

みなし業者の精査はどう進んでいるか

現在、金融庁は全てのみなし業者に対して検査中であり、今後の展開は検査の結果次第。 検査の結果次第では登録の可能性もある。

登録に向けて新規参入が相次いでいる中、新規参入組についてはみなしの登録があってから審査を開始するのか、今も審査しているのか

新規参入の業者も審査していくが、みなし業者の検査を経て、新たな目線を構築し精査していく。

仮想通貨交換業者登録に関して、これまでに取り下げの意向が示されたのは何社あるのか

来夢、ビットステーション、ビットエクスプレス、ミスターエクスチェンジ、東京ゲートウェイ、キャンプファイヤーの6社。

3/9の9社一斉行政処分に続き、今回の行政処分は3社のみであったが、残りの3社以外は問題がなかったのか、それとも随時審査を進めていくのか。

今回は3社公表したのみで、随時、法に則って検査を進めていく。特に登録業者については、報告が上がってくる中で必要に応じて検査していく。登録業者、みなし業者、その他についてそれぞれの検査スタンスが異なっている。

取引所の取扱通貨について

匿名通貨などを含め、今後取引所での取扱通貨に関して何かルールを設けたりはするのか。

仮想通貨として登録されているものであれば、どの通貨を取り扱うかは業者に委ねられており、通貨のリスクなどは各業者で管理することになる。金融庁としてはその管理体制がきちんと構築されているかを監督していく。

金融庁による過去の行政命令

金融庁は、coincheck事件を受け、2/14に「登録仮想通貨交換事業者」の認可を得ないまま事業を続けている「みなし仮想通貨交換業者」15社に対し立ち入り検査を行い、6月までに検査結果の可否を判断することを発表しています。

金融庁は2月14日、「登録仮想通貨交換事業者」の認可を得ずに営業している「みなし業者」15社に、集中して立ち入り検査を行う方針を固めました。コインチェック事件でハッキングや不正流出被害への関心が強まる中、セキュリティに定評のある「仮想通貨取引所」3選を理由付きで紹介しています。

金融庁の一斉立入り検査を受け、3/8にコインチェック・Zaif・GMOコインを含む計7社の仮想通貨交換業者が行政処分されました。

金融庁が、最も悪質だと判断した2社に業務停止命令、5社に業務改善命令を下しました。注目ポイントは、「業務停止命令」を受けた業者が現れたこと、コインチェックが2度目の業務改善命令を受けたこと、またZaifやGMOコインといった大手取引所も新たに業務改善命令を受けたこと、の3点です。
3/8に業務停止命令を受けた2社はビットステーション・FSHO株式会社の2社です。

Binanceへの警告 – 海外取引所への牽制も

金融庁は3/23にも、海外取引所のBinanceに対し警告を行いました。

金融庁がBinance(バイナンス)に対して警告を出す方針であることを日経新聞が報じました。金融庁は投資家が損害を被る可能性を考え、金融庁はBinanceが日本における営業を止めない場合、改正資金決済法違反の疑いで刑事告発する方針です。

金融庁は、日本人の口座開設時、Binanceが本人確認を行なっておらず、マネーロンダリング等への悪用を懸念しているとされています。

投資家が損害を被る可能性を考え、Binanceが日本における営業を止めない場合、金融庁は改正資金決済法違反の疑いで刑事告発する方針であると、日本経済新聞が報じています。

以前にも金融庁は、マカオに本社を置くブロックチェーンラボに対して警告を行なっており、海外無登録業者に対し警告が行われたのは2回目となります。

StreetVJ / Shutterstock.com

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