クラーケン:6月で日本でのサービスを終了|大手みなし業者が撤退

クラーケンが6月で日本版サービス終了
本日、クラーケンは2018年6月中旬で日本での売買取引を終了する事を発表しました。金融庁の審査による影響と思われます。

クラーケンが6月で日本版サービス終了

クラーケンは2014年10月30日にBTC/JPYの取引を開始、日本仮想通貨取引所サービスを初めて以降、多くのアルトコインも多く取り扱う取引所として、ユーザーの支持を得る取引所でした。

しかし本日、2018年6月中旬で日本での売買取引を終了する事を発表しました。

終了時期に関しては以下が公表された日程です。

  • 2018年5月中旬(予定)入金・入庫最終日
  • 2018年6月中旬(予定)売買取引最終日
  • 2018年6月下旬(予定)出金・出庫最終日

なお、今回の発表はあくまで日本でのサービス終了であり、海外滞在者向けのサービス(海外版Kraken)は継続しています。

サービス終了理由

同社は今回日本でのサービス終了の理由として、『近年急激に拡大した事業のグローバルな最適化を慎重に検討した上での判断』とした上で、産業全体のグローバルな成長をしっかりと掴んだ上で、将来日本に向けたサービスを再検討すると発表しています。

みなし業者との関係は?

クラーケンは、金融庁の交換業者登録制度が導入されてからコインチェックと同様にみなし業者という立ち位置で運営を続けていました。

今回のクラーケンの顧客に対するメールの文面上では、金融庁とのやりとりは記載されておらず、みなし業者に関する記述はありませんでした。

しかし、金融庁は順次検査に入り、6月ごろまでに業者登録の可否を判断する方針を2月に発表しており、登録が認められなかった業者の国内営業が禁止される可能性が高く、6月がみなし交換業者の最終期日になる可能性が示唆されています。

今回のクラーケン売買取引最終日程が、金融庁の公表時期と一致していることが偶然かは定かではありませんが、すでに金融庁からみなし業者に順次通達が行われいる中で、クラーケン社も同様に営業認可に関する問題が生じた可能性は拭えません。

アルトコイン取り扱いの多さは?

クラーケンは17種類ものアルトコイン(BTC、BCH、ETH、ETC、XRP、LTC、ICN、DRK、EOS、GNO、MLN、REP、DOGE、XLM、XMR、ZEC、XLM)を取り扱っています。

コインチェック社の記者会見や金融庁主催の研究会でも問題として浮上した匿名通貨の取り扱いや、BTCが基軸となるペアも取扱っています。

コインチェックと同様上場廃止の検討はされた可能性がありますが、状況的にクラーケンとコインチェックで異なるのは、海外がメイン拠点であり、国際的な取引プラットフォームを取扱っていることでしょう。

これに付随する日本居住者の顧客と海外の顧客両方が登録するプラットフォームとしての問題も争点となった可能性はありそうです。

金融庁の審査にどの程度通貨の取り扱い基準が影響しているかは定かではありませんが、今後の日本取引所関連のニュースの注目点となるでしょう。

クラーケンとは

2011年にサンフランシスコで創業した取引所Krakenは、日本でもサービスを提供しており、2014年にPayward Japan株式会社が、日本の子会社として設立しています。

現在では(本日時点)世界の取引所の取引高ランキングにて世界10位の位置にいますが、以前は5位に位置するなど、操業開始時期の速さもあり世界大手取引所の地位を確立しています。

また最近では、売り圧力が懸念されたことで再度話題となったMtGOX社の破産手続き支援会社に選ばれており、破綻に関わる再建弁済に携わっていました。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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