米金融アプリUpholdがFINRAから承認取得、仮想通貨・米国株間の取引を実現へ

Upholdのブローカーディーラー買収をFINRAが承認

暗号資産(仮想通貨)も取り扱うデジタル金融プラットフォームUpholdがブローカーディーラーJNK Securities(以下、JNK)の買収について米金融取引業自主規制機構(FINRA)から承認を得たことがわかった。

承認を受け、Upholdは、米国の個人投資家にオムニバスアカウントで株取引の提供ができるブローカーディーラーを運営することが可能となる。

オムニバスアカウントとは、ブローカーがアカウント所有者となり、複数の投資家に代わって1つのアカウント内で取引を管理するものだ。

この承認を受けてUpholdは今年後半に「仮想通貨、米国株、貴金属、カーボンクレジット、FX製品、その他の資産間の取引をすべて単一のインターフェースでシームレスに行えるようにする」計画を発表した。

UpholdのJP Thieriot CEOは「この動きは、従来の資産クラスと新興の資産クラスの間で取引しようとしている個人投資家に前例のないスピードと利便性をもたらす」と説明。例えば、ユーザーはビットコイン(BTC)などの仮想通貨とテスラ社株式などをスムーズに交換できるようになるという。

米国でもフラクショナル投資を提供へ

また、フラクショナル投資でも行える。フラクショナル投資とは、1株未満の単位からも株式投資を行えるものだ。

Thieriot氏によると、米国世帯のほぼ半数はまだ株式市場に参加しておらず、Upholdは「株式取引をより多くの人に開放するサービス」として次のように説明した。

私たちのサービスは、一般の人々が最も値段の高い株式にもアクセスできるようにする。証券口座は3分未満で開設でき、最低投資額は存在しない。たとえば、1株2,000ドル(約22万円)相当の株式を1ドル分だけ購入することも可能だ。

またUpholdは、仮想通貨投資ファンドDigital Asset Alphaを、JNKの従来の顧客ベースを通じてヘッジファンドに宣伝することも意図している模様。

その他、提供する株式の拡大も計画しており、今年後半にはユーザーが3,500の銘柄とオプションから選んで投資できるようにする予定だという。

英国・ヨーロッパのカード発行企業も買収

Upholdの事業拡大は続いている。今年2月にUpholdは、英国とヨーロッパのクレジットカード発行会社Optimus Cards UK Limitedの買収を発表。

その際「まもなく、英国とヨーロッパ全体で仮想通貨にも対応したマルチアセットのデビットカードを展開できるようになる」とした。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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