CoinPostで今最も読まれています

リップル訴訟とその後の動き──米国向けXRP取引の継続を表明する取引所も

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

XRP取引サービスを継続を表明する取引所も

米証券取引委員会(SEC)がリップル社を提訴したことを受け、様々な企業が対応を表明するなか、米国向けにサービスを提供する取引所で、XRPの取扱継続を正式に発表する動きも見られている。

暗号資産(仮想通貨)取引サービスを提供するUpholdが、XRPの取り扱いについて方針を発表した。XRPが有価証券であるというSECの主張が正式に認められるまでは、XRPの取引は停止しないと説明。世界的な流動性の低下で、XRPを取り扱うことが難しいほど、取引高が減少しない限りは現状のサービスを継続するとしている。

公式サイトによると、Upholdはデジタル通貨の取引において、1000超の法定通貨との取引ペアを提供。サービス提供国には米国も含まれている。

取引所の対応表明では、2020年12月22日(現地時間)のSECの訴訟後、コインベースやバイナンスUSなど、取引の停止を決定した取引所の表明が目立った。また、影響は取引所に限らずマーケットメイカーにもXRP取引サービスを停止した企業があり、日本の販売所サービスにも一部影響が見られている。

関連【随時更新】リップル訴訟に関する国内外仮想通貨取引所のXRP対応一覧

こうした現状の一方でUpholdは、SECの提訴はまだ申し立ての段階で、XRPが有価証券であると正式に判断されるには、これから裁判のプロセスが必要だと説明。他の取引所も決断を急がず、裁判所の判断を待つことを信じているとした。

そして、「SECの重要な役割は投資家保護だ。その役割を維持しながら、XRPの価値をゼロにして個人投資家に多大な損失をもたらす判決がどのように下されるかを今予想するのは難しい。我々は分別のある判決を望んでいる」と述べている。

XRP投資の一時的なリスクを注意喚起する動き

また、最新の動向では、仮想通貨取引に対応したアプリを提供するRevolutがユーザーに対し、XRPの売買について警告を行った。

Revolutは2015年に英国で設立されたフィンテック企業。公式サイトによると現在では30超の国にサービスを提供しており、米国や日本でも事業を展開している。

Revolutは「当社では現在もXRPの売買は可能だが、取引サービスを停止した取引所もある」と述べ、価格変動が大きくなるリスクがあると投資家に警告している。

さらに、契約する取引所との間で流動性が減少し、XRPの売買サービスが提供できなくなった場合、Revolutも突然取引サービスを停止することもあるとして、特にXRPについては残高の管理を注意して行うよう促した。

Revolutの取引は同社のプラットフォームに限定されており、他のウォレットへ送金することができない仕組みになっている。

訴訟後の動き

SECの提訴や各事業者の取引サービス停止を受け、様々な動きが確認されている。

まず、リップル社が2020年12月30日に訴訟に関する声明を発表。XRPの取り扱い停止事例などを受けたものと見られ、「現時点ではSEC側の主張のみが拡散されている」と指摘している。2〜3週間以内に正式な反論を提出する予定だと主張した。

XRPを擁護する人や投資家も行動を起こしており、年明けにはXRPを通貨と認めるよう米政府に陳情書が提出されたことが分かった。米財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)はすでにXRPを通貨とみなしているにも関わらず、SECは有価証券だと判断したと指摘し、訴訟の取り下げを求めている。

関連「有価証券ではなく通貨だと判断を」──XRP擁護派が米政府に陳情書を提出

訴訟の今後の具体的なスケジュールについては、2月22日に裁判の前段階となる審理前会議が行われることが決定。SECとリップル社は2月15日までに、「原告および被告の事実および法的根拠を含む事件の簡単な説明」、「考えられる動議」、「和解への見通し」を含む書類を提出することが要求された。

関連米証券取引委員会のRipple訴訟、審理前会議を2月22日開催へ

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア