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ビットコイン一時9万ドル回復も急反落、市場の脆弱性露呈と日銀会合への警戒感が台頭

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-1.52%の1BTC=86,010ドルに。

BTC/USD日足

17日には、米連邦準備制度理事会(FRB)のクリストファー・ウォラー理事がイェール大学サミットで講演し、金融政策に関するハト派的な見解を示した。

ウォラー氏はインフレ低下と労働市場の軟化を指摘し、金利引き下げの余地があることを強調した。ウォラー氏は、インフレリスクについて「インフレ期待の上昇兆候はなく、緩和を継続する余地は大きい」と述べた。

雇用と金利政策に関しては、雇用成長が弱含んでいることを踏まえ、追加で0.5%から1%の利下げを支持する姿勢を示し、中立金利を3%未満と見積もった。市場では、ウォラー氏が次期FRB議長候補として浮上しており、その就任確率が8%から26%へ上昇したことも、市場の緩和期待を高める要因となった。

レバレッジ取引のロスカットが市場を揺さぶる

ビットコイン市場は90,300ドルまで一時急騰した後、88,500ドル付近まで反落するなど、激しい乱高下が発生した。

発言直後、ビットコインは2.8%超の上昇を記録した。清算データによると、急騰局面ではわずか1時間以内に1億2000万ドルを超えるショートスクイーズが発生した。

しかし、現物買いが追従せず上昇は短命に終わった。暗号資産関連株を含むリスク資産全体が上昇したが、ETFからの流出圧力が続いたことで、ビットコインは反落を余儀なくされた。

主要なサポートレベルを下回ると、取引所による自動清算が連鎖的に発生し、2億ドルを超える規模のロングポジションが決済された。この一連の動きは、現在の市場がレバレッジ取引に過度に依存しており、実需に基づく安定的な価格形成が困難になっていることを示している。

12月18日には米国の消費者物価指数(CPI)発表を控えており、市場の反応度が高まる中、残存する売り圧力が相場に影響を及ぼす可能性がある。

ビットコインETFから10億ドル超の資金流出、市場の脆弱性が浮き彫りに

SoSoValueのデータによると、過去2日間でビットコインとイーサリアムのETFから合計10億ドル以上の純流出が記録された。この流出は、市場の構造的な脆弱性を露呈する結果となっている。

アンバーデータの調査責任者マイク・マーシャル氏は、現在の市場環境について警鐘を鳴らす。「価格の裏側では市場構造が弱く、ETFの流入も比較的少ないため、勢いが反転した際に市場が速やかに安定する能力が低下している」と同氏は指摘した。

マクロ経済における金利上昇への懸念とリスク回避姿勢の高まりが、この弱さをさらに増幅させているという。

マーシャル氏の分析では、市場は買い手が確信を持てる価格帯を模索している段階にある。ETFのコストベース分析に基づくと、最初の重要なサポートラインは8万ドル付近に位置する。資金流出が続き、金融環境の引き締めが進めば、次の主要な節目として6万ドルが意識される可能性があると同氏は予測している。

日銀の利上げ観測が市場心理に影を落とす

市場参加者の間では、日本銀行が18日の金融政策決定会合で利上げを決定する見通しが強まり、警戒感が広がっている。

利上げが実施されれば、歴史的にビットコインなどのリスク資産の上昇を支えてきた円キャリートレードが巻き戻される懸念がある。円キャリートレードは世界的な流動性の主要な源泉であり、通常、流動性が枯渇するとビットコインや株式などのリスクオン資産へのドル流入は減少する傾向にある。

ただし、ビットワイズの最高投資責任者マット・ホーガン氏は、利上げによる大きな変動はないとの見方を示した。利上げは十分に予想されていたため、すでに市場に織り込まれているはずだと同氏は説明する。

日本経済新聞の報道によれば、日銀内では「政策金利が0.75%になってもなお緩和的」との声が多いという。

それでもホーガン氏は慎重な姿勢を崩さない。「とはいえ、日本の金利が30年ぶりの高水準にあるというのは無視できないニュースだ。現在の市場環境では、投資家がこのニュースに反応し、短期的に下押し圧力がかかる可能性はある」と述べた。

暗号資産(仮想通貨)市場は短期的には売られすぎ水準にあるが、年末にかけて長期休暇前のポジション調整のほか、ポートフォリオのリバランスや税金対策を背景に利益確定売りが強まる可能性があり、予断を許さない局面が続くものと考えられる。

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