- 伊中銀、送金コストに優位性なしと結論
- 米欧中銀は逆にコスト減効果を指摘
コスト検証結果
イタリア中央銀行は7月、ステーブルコインを使った国際送金の実証実験結果をまとめたレポートを公表した。伝統的な送金手段と比較して、ステーブルコインには体系的なコスト優位性が確認できなかったとしている。
実験ではイタリアを起点に、アルゼンチン・ブラジル・南アフリカ・アラブ首長国連邦(UAE)・日本との間で200USDC(200ドル相当)のステーブルコインを実際に送金し、コストと所要時間を測定した。総コストは送金額の0.30%から9%近くまで通貨圏によって大きく異なる結果となった。
ブロックチェーン上の送金部分にあたるオンチェーン送金の平均コストは0.4%にとどまり、コストの大部分は現地通貨とステーブルコインを交換する取引所での両替・出金の段階で発生していることが明らかになった。
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決済インフラとの関係
決済にかかる時間についても、国・地域ごとの差が大きく現れた。ブラジルやアルゼンチン、イタリア国内など即時決済網が整った通貨圏では20分以内に完結した一方、南アフリカのように銀行送金に依存する通貨圏では1〜2営業日を要した。
この結果についてレポートは、ステーブルコイン送金の効率性はブロックチェーン技術そのものよりも、各国の決済インフラの整備状況や利用する取引所の選定に大きく左右されるとの見方を示した。
一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は2026年3月に公表した調査で、規制対象のステーブルコインがコルレス銀行を介した従来の国際送金網の中間コストを削減しうるとの分析を示している。複数の金融機関や重複するコンプライアンス確認を経る必要がなくなることで、コスト削減につながるとの立場だ。
また、国際決済銀行(BIS)が進めるmBridge等の複数中央銀行デジタル通貨の実証実験でも、コルレス銀行を介さない決済による送金コスト削減効果の検証が進められている。



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