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カザフスタン、「国家仮想通貨分析センター」設立へ 取引拡大を背景に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 法定通貨・仮想通貨取引を横断的に監督へ
  • 国際金融センターにおける2025年取引高は1.6兆円到達

監督プロセスを網羅するセンター新設へ

カザフスタンは、デジタル資産に関連する取引を監視するため、「国家暗号資産(仮想通貨)分析センター」を設立する予定だ。カザフスタン国立銀行のティムール・スレイメノフ総裁が15日に政府会議で明らかにした。

スレイメノフ氏によれば、新センターのシステムはカザフスタン国立銀行の監督用SupTech(監督技術)プラットフォームを基盤として構築される。

このプラットフォームは、同銀行が仮想通貨市場や決済機関を監督するためのシステムとして開発しているところだ。規制対象事業者の登録簿やプロファイルの管理から、報告書やブロックチェーン分析の実施、監督業務の自動化に至るまで、監督プロセス全体を網羅するものとして構想されている。

新システムは、法定通貨建て取引および仮想通貨取引の両方を横断的に対象とするもので、取引情報に加えて、顧客情報やウォレット、個々の送金に関する情報も分析できるものになる見込みだ。また、同国立銀行の「不正防止センター」とも統合される。

「不正防止センター」とは、組織による不正取引の検知と阻止を支援するため、カザフスタン国立銀行が2024年に立ち上げたプラットフォームだ。銀行など金融機関、決済機関、法執行機関、通信事業者などが参加している。

参加機関はリアルタイムで情報を交換できるほか、詐欺の疑いがある活動に関連する情報を一元管理するデータベースも運営されている。

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デジタル資産取引が拡大中

今回の動きの背景には、カザフスタンにおけるデジタル資産取引の急拡大がある。カザフスタン国立銀行のスレイメノフ総裁は、首都の国際金融ハブ「アスタナ国際金融センター(AIFC)」登録事業者による2025年のデジタル資産取引総額は106億ドル(約1.6兆円)に達したと報告した。

カザフスタンは2022年に、AIFCで運営される仮想通貨取引所と銀行を接続する仕組みを導入し、同国初となる規制された「仮想通貨と法定通貨の交換ルート」を切り開いた。

その後2023年にはデジタル資産法を制定し、法的な位置づけを明確化。これによりAIFCにおける取引額が増加し、登録ユーザー数もおよそ21万5,000件に到達した。一方で、これまでAIFCの枠組みはあくまで金融センター内に限定されており、国内市場全体には及んでいなかった。

このため、カザフスタン国立銀行は2025年に規制サンドボックス制度を開始。新たなデジタル資産商品やビジネスモデルの開発・実証を後押しする狙いで設立したもので、対象領域にはステーブルコイン、トークン化、仮想通貨取引所、カストディ、その他が含まれる。現在では14分野・34件のプロジェクトが参加している。

また、全国規模のデジタル資産規制枠組みも2026年5月1日より正式に施行している。デジタル資産サービス提供者に対するライセンス制度も導入した。

スレイメノフ氏は、新法が施行されてからの2か月間で、ライセンスを取得した仮想通貨事業者3社の取引高が合計で20億テンゲ(約7億円)に達したとも報告している。

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