はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン、金・銀と乖離し上昇に遅れ 大口売り圧力が要因に クリプトクオント分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

大口売り圧力で上昇に遅れ

オンチェーン分析のクリプトクオントは23日、ビットコイン(BTC)が金や銀と異なり最高値から約30%下落したまま推移していると指摘した。

金と銀が新高値を更新し、S&P500とナスダックも最高値に近い水準にある中、ビットコインだけが取り残されている。大口プレイヤーからの売り圧力が主な要因だと分析した。

ロイターによると、銀(現物)は23日に1オンス当たり71.49ドルの最高値をつけ、前日比3.2%上昇し、年初来では147%上昇している。金も1オンス当たり4,497.55ドルの最高値を記録し、年初来で約70%上昇した。

ザナー・メタルズの副社長ピーター・グラント氏は「5年連続で供給不足が続く市場の需給実態に加え、産業需要の増加が背景にある。安全資産としての側面、ドル安と低利回り期待も買いを後押ししている」と説明した。銀の次の目標は75ドルだが、年末の利益確定売りで調整の可能性もあると指摘した。

出典:クリプトクオント

金は地政学的緊張、米国の利下げ、中央銀行の旺盛な購入、堅調な投資需要に支えられている。「中央銀行による外貨準備の分散化が今後10年間にわたり金価格の追い風となる。来年は5,000ドルに向かう」との見方が示された。トランプ大統領が先週ベネズエラの制裁対象石油タンカーに対する封鎖を命じるなど、地政学リスクが高まっている。

クリプトクオントの分析によると、8月頃からビットコインとナスダックの相関が乖離し始め、7月以降は金との相関がマイナスに転じた。ビットコインはもはやテクノロジー株とも硬貨とも連動していない。ETFは最高値から51億ドル減少し、10月以降はクジラによる持続的な売りが続いている。

資本は現在金や銀などの安全資産に回り、株式市場はAI関連テクノロジー株に支えられているが、ビットコインは強いリスクオン需要がないまま売り圧力に直面している。

関連:仮想通貨投資商品、先週は1490億円超の資金が純流出 米規制の不確実性などが影響=CoinShares

一方で、クリプトクオントは、PCEデータが予想を下回れば、FRBのハト派姿勢への期待が高まりビットコインに追い風になる可能性があるとも指摘した。

登録アナリストのXWINリサーチジャパン氏は前日、ビットコインが純粋な安全資産ではなくハイベータのリスク資産として扱われていると分析した。リスクオフ局面では資本がまず金と国債に流れ、ビットコインは二次的な選択肢に止まっている。金の長期的で価格非感応的な買い手層と異なり、ビットコインは短期的なポジショニングと需要の限界に影響されやすい。

出典:クリプトクオント

クリプトクオントのデータでは、ビットコインの見かけ需要が最近マイナスに転じており、価格が高水準を維持しているにもかかわらず新規需要が拡大していない。短期保有者SOPR(売却時の損益比率、1を上回れば利益確定、下回れば損切りを意味する)は1を下回る時間が長く、短期保有者が損失またはブレークイーブンで退出し、反発時の売り圧力を高めている。資本が金と銀を選好する限り、ビットコインの内部需要構造が制約要因となり続ける。

関連:ビットコイン、弱気相場入りか クリプトクアントが需要減速を指摘

関連:ビットコイン、インフレ調整後の購買力ベースでは10万ドル突破せず=Galaxy分析

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07:20
ロシア中銀、適格投資家以外の仮想通貨購入の認可を政府に提案
ロシア中銀は、仮想通貨規制のコンセプトを考案して政府に対して法改正の提案を行ったと発表。提案の内容や今後の計画を説明している。
06:55
ソラナ特化型ウペクシ社、シェルフ登録で柔軟な資金調達体制を構築
米上場のソラナ特化型企業ウペクシが米SECにシェルフ登録届出書を提出し、未使用のエクイティラインを解約する計画を発表した。資本調達の効率性向上とコスト削減を目指す動きとなる。
06:20
ビットコイン、金・銀と乖離し上昇に遅れ 大口売り圧力が要因に
仮想通貨ビットコインは金や銀と異なり最高値から30%下落したまま推移。8月以降ナスダックとの相関が乖離し、大口プレイヤーからの売り圧力が上昇を阻んでいると分析された。
05:35
米アリゾナ州、仮想通貨免税法案を提出
米国アリゾナ州で仮想通貨を州税から免除する法案が提出された。連邦レベルでは200ドル未満のステーブルコイン取引を非課税とする超党派法案の草案が発表された。
12/23 火曜日
18:30
CircleのStableFXとは?外国為替をステーブルコインで効率化する戦略を読み解く
1日1,400兆円超のFX市場に、Circle社がステーブルコインで挑む。StableFXの仕組み・強み・日本円ステーブルコインJPYC採択の背景まで、戦略を読み解きます。
18:16
ビットコイン、インフレ調整後の購買力ベースでは10万ドル突破せず=Galaxy分析
ギャラクシー・デジタルの研究者がインフレ調整後、ビットコインは「真の10万ドル」に未達と指摘。しかし日本の投資家は円安効果により米国投資家を大きく上回る実質リターンを獲得。円キャリートレードの典型例を分析。
18:00
edgeX(エッジエックス)とは?エアドロップ情報・使い方を解説
edgeX(エッジエックス)は累計取引高5,900億ドル超の永久先物DEX。独自トークンの発行やエアドロップも予定されています。本記事では特徴や使い方、流動性提供の方法、手数料・リスクまでわかりやすく解説します。
18:00
SBIホールディングス株式会社、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
SBIホールディングスが、2026年2月27日にザ・プリンスパークタワー東京で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX 2026」に共催企業として参画。通貨のデジタル化と社会実装をテーマに開催される。
15:46
予測市場カルシ、BNBチェーンでの入出金サポートを開始
CFTC規制下の予測市場カルシがBNBチェーンの入出金に対応。BSCユーザーはブリッジ不要で直接アクセス可能に。予測市場業界は2025年に急成長、取引高は400億ドル規模へ。
14:34
ソラナ財団、手数料代行サービス「Kora」を発表 SOL不要で取引可能に
ソラナ財団が12月23日に発表した「Kora」により、ユーザーはSOLを保有せずにUSDCなど任意のトークンで取引手数料を支払えるようになる。手数料代行の仕組みと応用例を解説。
13:15
仮想通貨ウォレット狙う情報窃盗マルウェア「Stealka」検出=Kaspersky
Kasperskyが仮想通貨ウォレットなどを狙う高度マルウェア「Stealka」を報告した。海賊版ソフトなどに偽装し100種類以上のブラウザやウォレットを標的に。被害を防ぐ対策も解説。
12:39
ビットコイン採掘者の降伏、価格底打ちのシグナルか=VanEck分析
資産運用会社VanEckは、ビットコインのハッシュレートが4%低下したことについて、価格底打ちを示唆する強気シグナルと分析。過去のデータでは180日後に77%の確率で価格上昇。ただし一部専門家は慎重な見方も。
12:16
ビットポイント、P2P.orgを含む3社連携 法人向けETH活用支援を強化
SBIグループのビットポイントジャパンが世界最大級のステーキング企業P2P.orgと連携。東証上場のDef consultingが進めるイーサリアムトレジャリー戦略を、グローバル基準の技術で支援する体制を構築した。
10:50
メタプラネットの臨時株主総会、5議案を全て承認
仮想通貨ビットコイン財務企業メタプラネットは、同日開催した臨時株主総会で5つの議案が全て承認されたことを発表。優先株式の定款変更や発行に対する承認が特に注目を集めている。
10:31
米最大取引所コインベース、予測市場事業強化へ新興企業を買収
米仮想通貨取引所最大手コインベースが予測市場スタートアップThe Clearing Companyを買収。2026年1月完了予定。予測市場は2030年までに1兆ドル規模に成長する見込みで、コインベースは「Everything Exchange」構想の実現を加速させる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧