先週は純流出へ
暗号資産(仮想通貨)投資企業CoinSharesでリサーチ部門のトップを務めるジェームズ・バターフィル氏は22日、ETFなどのデジタル資産投資商品全体の先週における資金フローは、約9.5億ドル(約1,494億円)の純流出だったと報告した。
以下の画像の通り、3週連続で資金が純流入した後に純流出に転じている。この要因は、米クラリティ法案(市場構造法案)の採決が先送りされてデジタル資産の規制の不確実性が続くこと、クジラ(大口保有者)の売り圧に対する懸念が継続していることであるとCoinSharesは考えていると説明した。

出典:CoinShares
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バターフィル氏は先週の資金フローの結果を受け、デジタル資産投資商品全体における今年の純流入額が昨年を超える可能性は低くなったと指摘。運用資産残高(AUM)は2024年が約487億ドル(約7.6兆円)だったのに対し、先週時点では約467億ドル(約7.3兆円)だと説明している。
その他のデータ
デジタル資産投資商品への資金フローを原資産別に見たデータは以下の表の通りで、最も資金が純流出したのはイーサリアム(ETH)の投資商品だった。

出典:CoinShares
この点についてバターフィル氏は、イーサリアムはクラリティ法案の動向から非常に大きな影響を受ける銘柄であると指摘。一方で、今年の純流入額は127億ドル(約2兆円)で、昨年の約53億ドル(約8,319億円)を大きく上回っていることも重要であるとした。
他の銘柄については、ビットコイン(BTC)の投資商品も純流出だったが、XRPとソラナ(SOL)の投資商品には純流入しており、需要を維持していると述べている。
また、デジタル資産投資商品への資金フローを国別に示したのが以下の表。バターフィル氏は、ネガティブなセンチメント(市場の心理)はほとんど米国に集中していると説明した。

出典:CoinShares
なお、米国のクラリティ法案とは、仮想通貨の証券の該当性や米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の役割を明確にすることなどを定めたルールのこと。すでに下院は通過しており、上院での審議に移っている。
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