三菱UFJ:独自通貨MUFGコインでレジなし店舗実験|Amazon技術を利用
- MUFGコインでレジなし店舗の実証実験
- Amazonの認証技術を使って、MUFGコインのレジなし買い物決済の試みを始めたとロイターにて報じられています。
- 大手企業、銀行、政府の独自通貨発表相次ぐ
- SBIの「Sコイン」、楽天の「楽天コイン」、韓国最大メッセージアプリのカカオトークの「カカオコイン」、サイバーエージェントなど、独自通貨が数多く発表済みです。
MUFGコインの実証実験
三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)が、世界最大手企業Amazonの認証技術を使ってレジなし買い物決済の試みを始めた、とロイター通信が報じました。
この実験には、MUFGの独自通貨「MUFGコイン」が使用されているとのことです。
Amazonは既にアメリカでレジなし店舗「Amazon GO」をオープン済みですが、MUFG自社でも認証実験を進めている模様です。
MUFGコインと取引所開設について
MUFGコインは、ブロックチェーン技術を利用した仮想通貨の一種です。
1 MUFG=1 円となるべく価格を調整すると発表されています。
また、MUFGコインは、スマホアプリでの利用者間送金や、加盟店での決済などに使えるようになる模様です。
これに関連しMUFGは、独自の取引所を開設しそこでMUFGコインを取り扱う方針を明らかにしています。
更に、2018年度中に同コインを発行、取引所の開設を予定、といった内容が毎日新聞などで報じられています。
MUFGコインの事業アイディアコンテスト開催
三菱UFJ銀行は3月に、MUFGコインの用途を提案するコンテスト「Fintech Challenge 2018」を開催しました。
大賞となったのは、$NYAON(ニャオン)チームの「イノベーションのための報奨金プラットフォーム」というプロジェクトです。
このプロジェクトは、競技団体からの褒賞が少ない、マイナー競技アスリートなどを応援する目的を持っています。
アスリートの中で目標を達成し、クラウド投票により達成が認定された場合、スマートコントラクトによる自動コイン支払いがアスリートに実施される、というアイディアです。
またその他にも、混雑解消を促進するアイディア(混雑状況を伝え、オフピーク時に乗車でコイン付与アプリ)なども提案されています。
仮想通貨投資家たちにとって、現状ではMUFGコインは日本円とのペッグ通貨としてしか認識されていないため、独自性のあるサービスが求められます。
銀行や大手企業の独自通貨発表相次ぐ
政府、銀行、または大手企業で独自通貨の発表が相次いでいます。
AbemaTVなどメディア事業やCygamesなどのゲーム事業を抱える大手企業サイバーエージェントは、2019年に独自通貨の発行を予定しています。
同社は当初取引所の開設を予定していましたが、金融庁の取り締まり強化後、審査が長引くことを懸念し取りやめとなった模様です。
CoinPost関連記事
その他にも、SBIの「Sコイン」、楽天の「楽天コイン」、韓国最大メッセージアプリのカカオトークの「カカオコイン」など、大手企業が続々と独自通貨発行を発表しています。
また、政府や中央銀行による独自通貨検討も数多く、韓国の首都ソウルが独自仮想通貨「S-Coin」の発行を検討していることも話題になりました。
CoinPost関連記事
中央銀行の独自通貨が年内発行か?
分散型台帳開発を専門とするアメリカの企業R3が中心となった世界各国の金融事業者のコンソーシアム「R3コンソーシアム」でCBDC年内運用開始の可能性があると発表されました。
R3コンソーシアム調査部門のディレクターであるAntony Lewis氏は以下のように述べました。
CBDCの運用開始は2018年中に行われると私は考えています。
私たちは支払いに関する問題解決に取り組む権限を持つ、中央銀行と対話を行ってきました。
そして彼らは解決法の一つとして、ブロックチェーン型のプラットフォームを検討しているのです。
CoinPost関連記事
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します