「NFTのデジタル会員権でフェラーリ利用可能に」マーケットプレイスBuynet(β版)でオークションへ
新たなNFTマーケットプレイス
ブロックチェーン開発事業を行う株式会社サンシェアは2日、NFT(非代替性トークン)マーケットプレイス「Buynet(バイネット)」のベータ版サービスのローンチを発表した。
第一弾として、NFTのカーシェア会員権をオークションのスタート価格約5万円(0.18ETH)〜10個を限定販売する。デジタル会員権には、フェラーリ・スパイダーを半永久的に使用できる権利がついている。
フェラーリの会員権をNFT化
プレスリリースによれば、今回発表されたBuynetについて、これまで区分権利売却が困難であった「無形資産」の既存収益権利や所有権などに着目したNFTマーケットプレイスであるとし、次のように説明している。
「Buynet」は、イーサリアムの「ERC721規格」で構築されたコンテンツ等の会員権利、収益権利、無形資産権利、その区分所有権利、有形資産の区分所有権利等のデジタル資産を中心に取り扱うNFTマーケットプレイスです。
取引は、スマートコントラクトを通じて行われ、ブラウザChromeの拡張機能(デジタルウォレット)MetaMaskと連動、世界中の誰とでも売買が可能な分散型のマーケットプレイスでもあります。当社は、NFTデジタル会員権に特化した販売商品を取り扱って参ります。
今回のNFTカーシェア会員権の販売は、「HANEUMA(ハネウマ)」が 高級車のカーシェアサービスを提供している法人などと提携し実現した。
第一弾として販売されるフェラーリ スパイダーは、毎月の走行距離は30km(12時間以内)までという一定の制限は設けられているものの、維持費 月5,000円のみで年会費などの費用も発生せず、半永久的に利用可能になるという。
また、購入したNFTの会員権は、サービスの利用途中でも自由に売却可能。「保証はできないが、10個限定販売のため、希少価値が高まる可能性もある」と説明。会員特典の一つとして、「現車両を処分する際には比例配分にて、車両の売却代金を分配する仕組み」があるとした。
今後はNFT取扱い参加企業を増やし、さらなる連携拡大を図っていくとしており、以下のカテゴリーのNFTを販売予定であると明かした。
- アセットオークション…有形・無形資産のデジタル権利
- アートオークション…絵画、イラストデジタル権利
- インカムオークション…配当、収益型のデジタル権利
- ネーミングオークション…命名権、名付け等の権利
- メンバーシップオークション…会員制などのデジタル会員権利
- ソングオークション…音楽のデジタル権利
- アーティストオークション…アーティストとの役務等のデジタル権利
- ゲームアイテムオークション…ゲーム内アセットやキャラクター権利
国内におけるNFTの機運
5月、自民党の国会議員らが、NFTなどブロックチェーン技術の普及を目指す「ブロックチェーン推進議員連盟」を発足した。NFTやステーブルコインなど6つの柱をテーマに掲げた提言書を作成しており、政府に提言することで、法整備を整えた上で事業者のイノベーションを後押ししたい考えだ。
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また、NFTマーケットプレイス(ベータ版)をローンチした国内大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェックをはじめ、スクエニやメルカリ、LINE、GMOなどNFT関連事業参入を発表する大企業が相次いでいる。
6月10日と11日には国内最大規模のNFTカンファレンス「Non Fungible Tokyo」が開催予定となっており、参加登録者のなかから先着500人に、特別特典として用意していたブロックチェーンゲーム『My Crypto Saga』のNFTは即完売するなど国内のNFTの機運はますます高まっている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します