Vitalik Buterin氏:イーサリアムは1秒間に100万取引を処理出来るようになる
- 現状のスケーラビリティ問題
- スケーラビリティ問題は、仮想通貨業界において非常に重大な問題であり、様々な解決策が施行されてきましたが、未だ完全な解決に至っていないのが現状であると言えます。
- イーサリアムのスケーラビリティ解決法
- イーサリアム開発者のVitalik Buterin氏は、そのスケーラビリティ 解決策として、Sharding及び、Plasmaを挙げ、それらの解決策がスケーラビリティを飛躍的に高めることを主張しました。
現状のスケーラビリティ問題
5月30日に、決済サービスに特化した仮想通貨であるOmiseGoは、オンラインにてAMA(質疑応答)セッションを開催し、その中で、OmiseGoのアドバイザーであり、イーサリアム創業者のVitalik Buterin氏(Buterin氏)は、イーサリアムのスケーラビリティ問題とその解決策であるShardingと、Plasmaについて言及しました。
スケーラビリティ問題は、仮想通貨業界において非常に重要な問題であり、適切に解決されない場合、ネットワーク遅延や、手数料の高騰が引き起こされてしまいます。
そして、過去にも、その解決策として、ブロックサイズの拡張や、サイドチェーン実装など様々な試みが行われてきました。
Buterin氏もスケーラビリティ問題に対して、以下のように言及し、主要仮想通貨の処理能力が不十分なことを主張しました。
ビットコインは、現時点で1秒間に約3取引の処理を行っており、その取引量が4に近づくと、すでに最大容量を使用していることになります。
イーサリアムは、1秒間に5取引を処理しており、その取引量が6に近づくと、同様に最大容量を使用していることになります。
しかし、Uberは、平均すると1秒間に12取引が行われており、Paypalなら数百、Visaは数千、大手株式取引所は数万、そして、IoT分野に関しては、1秒間に数十万もの取引を処理しなければならないのです。
イーサリアムのスケーラビリティ解決法
そして、Buterin氏は、イーサリアムのスケーラビリティを飛躍的に高める解決方法として、未だ開発中であるShardingとPlasmaを挙げました。
Shardingとは、取引検証を行うノードのプロセスを最適化することを目的として開発されています。
Shardingは、ブロックチェーンネットワーク上のノードを複数のグループに分割することで、各ノードが取引全体を処理するのではなく、分割された各グループが割り当てられた検証作業を行うことでスケーラビリティ問題の解決を行います。
そして、Plasmaは、Buterin氏と、ライトニングネットワークの共同開発者であるJoseph Poon氏によって開発されており、メインブロックチェーンに接続されたサイドチェーンを構築する試みです。
注目すべきは、Shardingは、イーサリアムブロックチェーン自体の解決策であり、Plasmaは、サイドチェーンを使用した解決策であるため、この2つの解決策が被る事は無く、相乗効果を生み出すことができる点にあります。
Buterin氏は、もしShardingがイーサリアム自体のブロックチェーンのスケーラビリティを100倍高め、Plasmaでサイドチェーンを構築することで、そのスケーラビリティを100倍高めることができれば、相乗効果によってイーサリアムブロックチェーンにおいてのスケーラビリティも10,000倍改善されることになると言及しました。
さらに、Shardingは、今後スケーラビリティを100倍以上高める可能性があり、Plasmaも実際は100倍の入力、出力、速度を実現されると考えられていることから、結果的に処理能力はどんどん向上していき、1秒間に100万以上の取引を処理できるようになると考えられています。
もしイーサリアムのスケーラビリティがこれほど飛躍的に高まれば、非常に革新的で、さらに利便性の高いプラットフォームになるのではないかと期待されています。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します