急速に高まる仮想通貨取引の需要:独6つの金融機関や米教育機関が仮想通貨取引へ
- ドイツの銀行が仮想通貨取引を行う
- ドイツの連邦金融機関であるBaFinは、同国内の少なくとも6つの金融機関が、BaFinの管轄下で仮想通貨取引を行なっている、または行う予定であることを明らかにしました。
- アメリカの教育機関も仮想通貨に投資
- Capital Fund Law Groupの共同創業者で、仮想通貨業界の弁護士を務めるJohn Lore氏は、アメリカ東海岸の大学が、大学基金の運用で仮想通貨ヘッジファンドに少額投資を行ったことを示唆しました。
ドイツの銀行が仮想通貨取引を行う
ドイツの連邦金融監督機関であるBaFinは、同国の社会主義を掲げる左翼党の一員であるThomas Lutze氏からの問い合わせに対し、ドイツ内の少なくとも6つの金融機関が、BaFinの管轄下で仮想通貨取引を行なっている、または行う予定であることを明らかにしました。
活動を行なっている金融機関の名前は公開されなかったものの、該当する金融機関は「関連ライセンス」を取得しており、報告書では、BaFinは仮想通貨関連における資金洗浄や、デューデリジェンス、不正行為などの報告を現時点では受けていないと記述しています。
BaFinは、仮想通貨における“監視経験の共有”するため、5月に東ヨーロッパに位置するジョージアの中央銀行にも訪れていることから、仮想通貨への関心を高めてきていると言えるでしょう。
さらに英バークレイズ、米ゴールドマンサックス、JPモルガンなどの世界有数の大手金融機関も、仮想通貨取引デスクや専門チームを発足し、顧客からの”高まる仮想通貨需要”に対応しようとしており、金融機関にとって仮想通貨業界は、もはや無視できないものとなってきています。
教育機関も仮想通貨に投資
仮想通貨への投資は、金融機関にとどまらず、教育機関の関心も得ています。
多くの法人化されている大学は、個人や法人から寄付金を集め、各大学の設備、外部組織との提携、研究費、学生支援など、様々な用途に使用される大学基金(University Endowment)を有しています。
一部大学は、その基金を運用しており、アメリカの名門大学であるハーバード大学やイェール大学は、過去20年間の平均年率が10%を超える実績を誇るなど、その高い運用実績が注目されていました。
そして、Capital Fund Law Groupの共同創業者で、仮想通貨業界の弁護士を務めるJohn Lore氏(以下、Lore氏)は、Business Insiderにて、教育機関の大学基金が、仮想通貨ヘッジファンドへの投資を始めたことを以下のように示唆しました。
「私たちは、一部の教育機関が戦略的な理由で、(仮想通貨業界に)限定的に参入してきていることを、目の当たりにしている。」
「顧客情報なので具体的にどの教育機関であるかは明かすことができないが、仮想通貨ヘッジファンドへの小規模投資を始めている機関の大半は、アメリカ東海岸の教育機関だ。」
このように、銀行を始めとする金融機関だけでなく、小規模とは言え、教育機関までが仮想通貨取引に参入してきていることから、仮想通貨の普及は着々と拡大していると言えるでしょう。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します